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横浜市 家賃補助で子育て支援 低所得者世帯が対象に

社会

公開:2012年9月6日

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 横浜市は、所得が低い子育て世帯に対し、家賃を最大で4万円助成する「地域優良賃貸住宅制度」のモデル事業を始める。本来受け皿となるべき市営住宅は応募倍率が高く入居困難であるため、新たな受け皿として民間マンションの空き部屋を活用する考えだ。今年度の対象物件は100戸を予定。市は今秋、住宅見学会を開催、来年1月から入居募集を始める。

 地域優良賃貸住宅制度とは、国と自治体が家賃減額のための補助金を交付し、賃貸住宅の供給を促進するもの。子育て世帯は、騒音や振動などの理由で賃貸物件の入居を断られるケースがある。低所得者世帯となると、さらに門戸が狭まる。市営住宅には未就学児がいる世帯対象の子育て優遇枠があるが、応募倍率は2010年度が27・7倍、2011年度は20・1倍と例年倍率が高い。市は「財政難で新たに市営住宅を造る計画はない」としており、受け皿が足りない状態だ。

 そこで市は、市営住宅のような比較的安い家賃を望む、低所得者世帯向けの住宅対策を2010年度から検討してきた。今回の制度の対象は、月収21万4千円以下で、小学校修了前の子どもがいる世帯。市と国から合わせて最大4万円の家賃補助がある。市は今年度、モデル事業として市営住宅の管理などを行っている市住宅供給公社と連携し、年内に補助対象のマンションを決定する。物件は徒歩1Km以内に小学校が、徒歩20分圏内には小児科があるといった周辺環境に配慮する。

 耐震基準や立地環境から補助前の家賃は10万円前後を想定。市営住宅に比べ家賃は高くなるが、市によると「市内で耐震基準を満たす築20年以上の物件は、家賃10万円前後が相場」と話す。市は2013年度までに400戸を確保。それ以降は市住宅供給公社以外にも民間賃貸業者との連携を目指し、対象物件を増やしていく。市内保育園に通わせる母親は「生活費の中でも家賃の比重は大きいので、補助は大変助かる」と話す。

空き家率の改善にも

 今回、新たに建物は造らず既存マンションを生かすため、市は空き家対策にもつなげたい考えだ。市住宅供給公社が扱う賃貸物件の空き家率は、2010年度12・1%、2011年度14%、2012年7月末現在14・3%と上昇。「市内ではマンション建設が進み新築に移り住む人も多く1、2年空き部屋になることも珍しくない。今回の制度は空き家対策になるのでは」と市内マンションオーナーも期待を寄せている。
 

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