神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
金沢区・磯子区版 公開:2016年10月27日 エリアトップへ

著書「駅伝ランナー」で作家デビューした 佐藤 いつ子さん 磯子区在住 49歳

公開:2016年10月27日

  • LINE
  • hatena

「好き」に一途、自身に重ね

 ○…磯子区や金沢区で行われる駅伝大会を舞台に、疾走するランナーやその心模様を清々しく描いた。たった20枚の原稿から始まった物語は、3部作を結ぶ長編に。書き終えた時には「長距離を走った後のように胸がぜーぜーする気持ちだった」と笑う。生まれたての文庫本を手にすると涙があふれた。「人生そのもの。全てを注ぎ込んだ」と表紙を優しくなでる。

 ○…「書くことが好きだった」。クラスメイトを登場させた探偵物語が教師の目に留まり、帰りの会で朗読したのは小3の時。だが、青山学大を卒業し、営業職に17年を注ぐ間、その芽は影を潜めていた。「書きたいな」。出産後、読み聞かせをするたびによぎる思い。「好きなことを仕事にする憧れがどんどん膨らんだ」。娘が小学校へ入学すると退職。児童文学を習い始めた。

 ○…芽が出ないまま11年が経った。初めこそもらった賞もぱったり止み「落ちて落ちて落ちた」と笑う。息子が出場する区民駅伝を初めて観た時のこと。「走ってもないのにラッキーじゃん」。誰かの一言に、メダルをかけた補欠選手が目線を落とす瞬間を見た。「きっと複雑だったはず」。その一場面から紡いだ20枚の原稿が同人誌に載ると、「続きが気になる」と編集者から連絡が入った。「天にも昇る気分」。娘の協力で、陸上部の友人を取材するなど加筆をスタートさせた。

 ○…主人公は、秀でた才能はないが走ることが好きな少年・走哉。「とことん好きなことに一生懸命になる姿を描きたかった」。誰にもいつか訪れるその瞬間。「書くことに出合うまで、私にもなかった」。悩んだ11年間も「一度もやめようと思わなかった」と、夢中で走る走哉の姿に重ね合わせる。「佐藤いつ子のファンになった」と娘は喜び、息子は初版を配り歩いた。嬉しいのは、読む人それぞれに響く場面があること。「過去やわが子を思い大人も共感してくれた。ジャンルに囚われず作品を書いていきたい」

金沢区・磯子区版の人物風土記最新6

佐藤 圭吾さん

「サンドアートフェスティバル2024」で大型砂像を手掛けた

佐藤 圭吾さん

金沢区釜利谷西在住 43歳

9月19日

谷口 敦さん

横浜建設業協会磯子区会の会長を務める

谷口 敦さん

磯子区栗木在住 51歳

9月12日

重冨 良次さん

全国大会3位入賞のハンドボールチーム「HC YOKOHAMA」代表理事の

重冨 良次さん

金沢区並木在住 43歳

9月5日

王 広子さん

「多文化共生スポット ワールドキッズ」代表として学習支援に取り組む

王 広子さん

磯子区上町在住 58歳

8月29日

宮田 崇さん

8月1日に発行した旅行ガイド本『地球の歩き方 横浜市』の編集長を務めた

宮田 崇さん

金沢区出身 46歳

8月15日

長谷川 比源スターソジャナーさん

神奈川大学バスケ部に所属し7月にU22日本代表に選ばれた

長谷川 比源スターソジャナーさん

金沢区出身 19歳

8月15日

ウスイホーム杉田店

横浜市磯子区中原4-26-27 0120-938-173

https://www.usui-home.com/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 8月15日0:00更新

  • あっとほーむデスク

    8月8日0:00更新

  • 6月20日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

金沢区・磯子区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年9月21日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook