磯子区の上中里地区センターで活動する「古文書一九会」はこのたび、10周年記念誌「堤家文書で読み解く 江戸期磯子村 村びとの生活と心情」を完成させた。
堤家は代々、磯子村で村役人を務めていた旧家。十代目の磯右衛門は国産石鹸を日本で初めて作ったことでも知られる。残された大量の文書からは、江戸期(特に後期)の磯子村の生活の様子や人々の暮らしが読み取れるという。
記念誌では10年の活動の中で読んだ百数十点の文書の中から、特に事件性や時事性が強いと思われる4テーマを選出。江戸期の庶民の老人の憂いやコレラが流行した時の対応、海岸に大きな鮫が流れ着いた事件のてん末などを、原書と解読文、読み下し文を併記して分かりやすくまとめた。「堤家文書は蔵書数が多いため、まだ読みといたのは1%程度」と話すのは代表の伊藤章治さん。「全部読むのには100年かかるのでは」と笑う。
同会は2007年度に磯子区役所の主催で行われた「古文書で地域を知る」講座の受講生が中心となって、立ち上げられた。県立公文書館の元職員である小松郁夫さんを講師とし、月2回、上中里地区センターで学習活動を続けている。伊藤さんは「(読み解いていくと)故郷を見る目が変わってくる。等身大の歴史を知ることができる」と古文書の魅力を話す。「少しでも興味があれば、ぜひ一度参加してみてください」と呼びかけている。
会の詳細は【携帯電話】080・3345・6156(伊藤さん)へ。
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