金沢区制70周年記念連載 「地元の歴史 振り返る」第18回 京急富岡駅と能見台駅の移り変り 文/NPO法人横濱金澤シティガイド協会本コラムでは2018年に金沢区が区制70周年を迎えるにあたり、シティガイド協会の協力を得て、地元の歴史を振り返る
金沢区内の京浜急行の駅は、京急富岡、能見台、金沢文庫、金沢八景、六浦と5つの駅がある。普通電車で京急富岡駅を出るとあっという間に能見台駅に到着し大変近く感じる。
京急富岡駅は昭和5年(一九三〇)、京浜急行の前身、湘南電気鉄道が黄金町駅と浦賀駅間、金沢八景駅と湘南逗子駅間を開業した時、富岡海岸を訪れる海水浴客用に湘南富岡駅仮駅として誕生。翌年本駅に昇格した。昭和22年(一九四七)、横浜海軍航空隊跡地(今の富岡総合公園一帯)を接収し開設した米軍富岡通信隊への通勤者専用として、現在の鳥見塚バス停付近へ移転。2代目湘南富岡駅となり、昭和30年(一九五五)富岡西地区に京急が分譲を開始した住宅地への利便のため現在地へ再移転(3代目)した。昭和38年(一九六三)京浜富岡駅、昭和62年(一九八七)京急富岡駅と改称した。
一方、能見台駅は昭和19年(一九四四)、大日本兵器産業の従業員用として現在の駅舎より約100m程金沢文庫方面に寄った所に谷津坂駅として開業。昭和40年代頃から始まった京急の開発プロジェクトの進展により現在地に移転。江戸時代から金沢八景を遠望、多くの人々に親しまれた能見堂に因み、昭和57年(一九八二)能見台駅と改称した。
この2つの駅は、戦時中の日本海軍と戦後の住宅開発の影響を受けて、現在地に移転した結果、その駅間は約700mと近くなった。
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