横浜市の最高顕彰である「第65回横浜文化賞」の今年度受賞者がこのほど発表された。中区を主な活動拠点とする(一社)赤い靴記念文化事業団団長の松永春さん(87)と、(特非)黄金町エリアマネジメントセンター事務局長の山野真悟さん(65)が社会貢献の分野で受賞した。受賞決定を受け、両氏ともに、一緒に活動してきたスタッフへの感謝の意を表していた。
市は毎年、芸術、学術などの文化の発展に尽力し、その功績が顕著な人や団体を表彰している。今年度、社会貢献分野での受賞は松永氏と山野氏の2人のみ。
松永氏は、1979年に市民ら約4万3千人の賛同を得て山下公園に赤い靴の少女像を建立。その活動の延長線として85年に赤い靴記念文化事業団を中区に設立した。区民ミュージカルや子どもたちの合唱団など地域の文化振興に尽力しており、同事業団は00年に同賞の文化・芸術奨励賞を受賞。手がけてきた区民ミュージカルは、12年から市民ミュージカルとして規模を広げ毎年公演を行っている。
山野氏は、「アートによるまちの再生」をテーマとした企画を多数手がける日本を代表するアートディレクター。05年の横浜トリエンナーレなどで手腕を発揮、14年には芸術選奨の芸術振興部門で文部科学大臣賞を受賞した。事務局長をつとめる黄金町のNPO法人は、京急線の高架下で美術展やワークショップなどを展開しまちのイメージを一新、来街者を呼び込んでいる。
今回の受賞を受け松永氏は「私たちの行動が認められ、素直にうれしい」と感想を述べた。また「ミュージカルなど、みんなが同じ夢をみながら一つのものを作り上げていくことが楽しい」と語り、「20年先まで舞台アイデアがあります」と笑顔で話していた。
山野氏は「黄金町のまちづくりに取り組んできたみなさんの努力の積み重ねが評価された」と受賞について語る。今後について「黄金町を拠点に活動するアーティストをさらに増やすことと、街を訪れる人がいつでもアートを体験できる環境づくりをめざしています」とコメントを寄せた。
両氏のほかに美術振興・学術分野1人、技能文化分野1人、文化・芸術奨励賞2人の計6人が受賞した。
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