西区高齢・障害支援課では、コンビニや商店街の小売店などで働く従業員に向けて、認知症の人が来店した際の対応のポイントなどをまとめたガイドブックを作成。12月から区内の店舗に配布している。
ガイドブックはA3判の三つ折り。500部作成。西区役所のホームページからもダウンロードすることができる。
同課では認知症の不安がある人や介護者のためのガイドブックを2016年に作成している。今回は「お店版」と題して発行。認知症専門外来を設ける諸星クリニック(渡部廣行院長)や、認知症介護経験者のグループ「あけぼの会」やグループホームなど、区内で認知症患者にかかわる人たちが製作に携わった。
ガイドブックでは「レジでの支払いが上手くいかない」「同じものを何度も購入する」など4つのケースに分けて対応法を明示。「大きめの声でゆっくりと」「忘れたことを指摘しない」など具体的なアドバイスがイラストとともに描かれている。
また、地域ケアプラザや同課など、地域の高齢者の相談支援を行っている窓口の連絡先も掲載している。
同課によれば、西区内で何かしら認知症の疑いがある高齢者はおよそ2000人と推定される。区民の約2%の計算だ。
同課の山田実課長は「コンビニなどでは若い店員も多く、高齢者への対応が分からないということも多い」と話す。同課は認知症サポーター養成講座なども定期的に実施しているが、コンビニの店員などは日中の講座参加が難しいため、それに代わるものとしてガイドブックの発行に至った。
地域でかかわり見守るのが大事
県内科医学会の認知症対策委員会委員長の経験もあり、作成に携わった諸星クリニックの渡部院長は「家族が昼間外出している場合、認知症の症状に気づかない場合もある。地域の結びつきが弱まっている中、皆でかかわって地域で見守っていくことが大事」と訴えた。
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