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帆船日本丸記念財団 海事普及で総理大臣賞 博物館活用なども評価

文化

掲載号:2020年10月29日号

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同財団の金近会長
同財団の金近会長

 帆船日本丸の保存・公開や横浜みなと博物館の管理運営を行う(公財)帆船日本丸記念財団が、海事思想の普及に貢献したとして、「第13回海洋立国推進功労者内閣大臣表彰」を受賞。10月21日に小此木八郎海洋政策担当大臣より表彰状を授与された。

 海洋立国推進功労者表彰は、海洋に関する分野で顕著な功績を上げた個人・団体を内閣総理大臣が表彰するもの。その功績をたたえることで、国民に海洋に対する理解を深める契機とすることを目的に2008年度から実施されている。過去には日本郵船氷川丸も受賞しており、今回は4人・3団体が表彰された。

 今回同財団が評価されたのは帆船日本丸・横浜みなと博物館を活用した海事思想の普及への貢献。日本丸では帆船での生活を体験できる海洋教室などを開催。今日まで374回実施している総帆展帆には延べ4万人超のボランティアが参加し、世代交代をしながらも活動を継続している。

 また横浜みなと博物館では30年間で収集してきた海事関係資料約7万7千点を中心とした常設展示を実施。館内のライブラリーには現在約2万7千冊の海事関係図書を所蔵し、一般利用に役立てるなど来館者に海や港、船を知るきっかけを提供している。

 これらの活動が「市民と共に歩む海事思想」として「海洋立国日本の推進に関する特別な功績」分野で評価を受けた。同財団の金近忠彦会長は「長年事業を支えて頂いたボランティアの方や、大規模修繕の際に寄付をしてくれた皆様のおかげで今回の受賞がある。喜びを分かち合いたい」と話す。

17年には国の重文に

 帆船日本丸は船員を養成するための練習船として1930年に建造。約54年間で1万人以上もの実習生を育ててきた。現役引退後、85年から現在のみなとみらい21地区の石造りドックに保存、一般公開されている。

 そんな同船を歴史的財産として保存・公開するとともに、併設される関連施設と一体的に活用することにより青少年の錬成及び海と港に関する理解と知識増進を目的に同財団が設立。85年の公開以来、約550万人が同船を見学。隣接する博物館にも約400万人が足を運んでいる。

 17年には国の重要文化財に指定。同年、当時の天皇皇后両陛下が海の日に訪問され、その際の記念碑も建立されている。昨年終了した大規模修繕では、約3750万円の寄付金が集まるなど、ボランティアのみならずさまざまな形で支援を受けている。

 金近会長は「受賞を励みに従来の活動に力を入れるとともに、より注目が集まるであろう観光分野としての価値も高めていきたい」と語った。

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