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本牧 気まぐれ歴史散歩 53 『池袋 豊かな水が湧く灌漑設備』

掲載号:2022年1月20日号

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大岡忠相署名入り根岸村・間門村地境裁許文書(部分)澁谷家文書。池袋の語源となった池が描かれています
大岡忠相署名入り根岸村・間門村地境裁許文書(部分)澁谷家文書。池袋の語源となった池が描かれています

 根岸七曲りを登って右に進むと、池袋という地名があります。かつてこの高台に灌漑用の池があったことが由来です。東京の池袋の名の由来も同じともいわれますが、東京の池袋が「袋池」とは呼ばれなかったのは「井戸+袋」が語源だからという説もあります。

 本牧や根岸・山手は、今も数多くの湧水に恵まれている地域です。横浜開港後に、外国船が貯蔵用の飲料水を横浜で買い求め、ビール工場が山手や本牧に造られたのも、かつてこの辺りで非常に良質な水があちこちで湧いていたからであり、おそらくは根岸の池袋にも良質の水が湧き出ていて灌漑用に蓄えられていたのだろうと思われます。

 大きな川がない地域では、日照りが続くと田畑を潤す水が不足し飢饉となってしまうことから、鎌倉時代ころから人々は協力して谷戸の奥から湧き出る水を人工的に堰止め、池を造り、灌漑設備を整えるようになりました。根岸の池袋がいつの時代に築かれたものなのかは定かではありませんが、江戸時代の本牧・根岸の絵図には、池袋の池をはじめ、他にも灌漑用の池がいくつか描かれています。現在そのほとんどの池は埋められ宅地となりましたが、原富太郎が農業用の灌漑設備を活用して造りあげた三渓園の大池は、かつての美しい灌漑用の池の名残りとして、今も私たちの目を楽しませてくれます。

 池袋の坂を登りきると、グラウンドが見えてきました。見に行ってみましょう。(文・横浜市八聖殿館長 相澤竜次)

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