東日本大震災の被災地で津波により流された写真を洗浄し、持ち主に返すボランティア活動がみなとみらいで行われている。同地区で働く会社員らが昨年8月に始めたもので、これまでに約1千人が参加。近隣住民の参加者も増えるなど広がりを見せている。
三菱重工社員の提案がきっかけ
平日の夜、仕事帰りの会社員らが行き交う三菱重工横浜ビルの一角で、エプロンにマスク姿で写真にこびりついた汚れを取り除く作業に没頭する人たちがいる。この人々は東日本大震災の被災地で津波により流された写真を洗浄して返送するボランティア「MM思い出返し隊」の”隊員”たちだ。
活動のきっかけは三菱重工業(株)に勤務する竹中麻希子さんが昨年7月末被災地でボランティアに参加したこと。悪天候のため屋内での写真洗浄に携わり、「これなら横浜でも続けられるのでは」と会社に提案したところ、同社のCSR活動の一環として、ビル内のスペース使用が認められた。
活動内容は、被災地から送られてくる写真を刷毛で表面の泥などを落として乾燥させ、アルバムに整理して現地へ返送するというもの。事務局の末松博之さんは「津波で流された写真は泥だけでなく、バクテリアの影響で腐食が進んでいます。写真には家族旅行や冠婚葬祭など、多くの思い出が詰まっています。一枚でも多く持ち主にお返しできれば」と話す。
昨年8月の活動開始当初はMM地区で働く会社員が中心だったが、活動が口コミで広がり、今では近隣住民なども参加して1日平均10人ほどが活動し、これまで約4万枚の写真洗浄を行ってきた。
MM在勤・在住の参加者募集
活動時間は平日(月〜金)が午後6時から8時、土・日・祝日は午前9時30分から正午と午後1時から4時。参加費は初回のみ200円(写真返送費として)で、2回目以降は無料。ゴム手袋やマスクなど洗浄に必要な備品は用意されているが、汚れても構わない服装やエプロン、タオル持参での参加を。会場は三菱重工横浜ビル1階で、3月末までの活動を予定している。
末松さんは「根気や丁寧さは必要ですが難しい作業はありませんので、『被災地のために何かしたいけれど時間がない、何をしたらよいか分からない』と思われていた方はぜひお気軽にご参加下さい。震災を風化させないためにも今後も多くの方と活動を続けて行ければ」と呼びかけている。
参加希望や問合せは【メール】2wlb@mhi.co.jpまで。活動詳細はブログ【URL】http://blog.livedoor.jp/shashin_senjo/参照を。
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