神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中区・西区版 公開:2013年5月23日 エリアトップへ

在宅医療 西区がモデル地域に 市と医師会が協働

政治

公開:2013年5月23日

  • LINE
  • hatena
拠点となる西区の訪問看護ステーション
拠点となる西区の訪問看護ステーション

 「団塊の世代」の高齢化を見据え横浜市は、2013年度の当初予算に自宅で診療などを受ける「在宅医療」体制の整備に向けたモデル事業(2300万円)を盛り込んだ。その対象となるのが西区。市医師会と協働することで、まずは医師会立の訪問看護ステーションを「在宅医療連携拠点」に定め、10月の開設を目指す。

 西区がモデル地域として選ばれたのは、市医師会の在宅医療担当のメンバーが同区で開業していることや、区内に高齢化が進む地域が多いことなどがあげられる。担当者の一人、増田英明医師(58)は「全国に先駆けた取り組み。まずは一歩踏み出した」と同事業の意義を語る。

 この新規事業は、かかりつけ医の積極的な在宅医療への参加と、夜間対応における医師らの連携体制の整備に取り組むもの。また、入院施設を持つ病院と診療所との橋渡し役を担う。

 市は、医師会立の施設が拠点となることで、在宅患者の主治医や副主治医体制を維持・強化するとともに、容体急変におけるスムーズな入院先の確保など、高い総合調整能力を期待する。

 来年度以降、市は西区の先行モデルを検証し、全18区で医師会立の訪問看護ステーションを活用し同様の事業展開を見込む。都市部において、全市域に医師会立の施設が整備されていることは珍しいという。

 市地域医療課では「西区のケースを検証して、需要に対応できるよう拠点を加速度的に整備する必要がある」と話している。

高齢化する「団塊の世代」

 地域における在宅医療体制の整備が必要とされる背景には、いわゆる「2025年問題」がある。

 団塊の世代が75歳以上となり、医療機関の需要急増が予想される。しかし、この高齢者の増加は一時的な現象のため、病院側の大幅な病床数増加は見込めず、在宅医療の役割が注目されることになった。

 市の資料によれば、11年に32万9千人だった75歳以上の人口は、25年には58万6千人と1・7倍に。在宅医療を必要とする人は、11年現在で1日に2800人のところ、25年には同5600人と2倍の伸びが予想されている。

 そこで課題になるのが在宅医療を行う診療所の数だ。診療報酬などでインセンティブが与えられているものの、夜間対応など医師の過負担から、増加傾向は見られない。

 その現状において「医師会が在宅医療体制の整備に舵を切ったことはとても重要」と地域医療課は指摘する。公的団体である医師会と行政が協力することで、「医師の負担軽減をはかり、安心して在宅医療に取り組める環境を整えることで、対応する診療所の増加につながれば」と話した。

本まぐろ直売所

4/26~5/6は休まず営業、毎月第2・4土日は特売日!

https://www.yokosuka-honmaguro.com/

<PR>

中区・西区・南区版のトップニュース最新6

謝金、倍額に引き上げ

特別支援教育支援員

謝金、倍額に引き上げ

ニーズ発掘し、人員確保へ

4月25日

地域サロンが5周年

南区南永田団地

地域サロンが5周年

住民に愛される憩いの場

4月25日

3団統合し新体制に

中消防団

3団統合し新体制に

大規模災害への備え強化

4月18日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月18日

50年後 中・西区は増

横浜市人口推計

50年後 中・西区は増

南区は2万9千人減

4月11日

文化の発展担い60周年

横浜市民ギャラリー

文化の発展担い60周年

アートを親しむ場に

4月11日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月4日0:00更新

  • 3月21日0:00更新

  • 2月15日0:00更新

中区・西区・南区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

中区・西区・南区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月27日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook