横浜の総鎮守、伊勢山皇大神宮(西区宮崎町・池田正宏宮司)の本殿が伊勢神宮から譲り受けた旧社殿の材を使い再建されることになった。2020年の鎮座150周年記念事業として行われるもので19年中の完成を予定する。伊勢神宮の旧社殿の材が全て譲渡されるのは極めて異例で、池田宮司は「市民の誇りになるような再建ができれば」と話している。
今回譲り受けたのは伊勢神宮の複数ある旧社殿の一つ。「関東のお伊勢さま」として親しまれている伊勢山皇大神宮は1870年、当時の県知事の具申で、伊勢神宮のお参りができる神社として建立。伊勢神宮と同じ天照大神(あまてらすおおみかみ)を祭っている。
鎮座150年記念事業の本殿改築に際し、同神宮では「叶うなら伊勢神宮の旧社殿材での再建を」と以前から伊勢神宮に申し入れてきた。社殿や鳥居などを一新し、ご神体を新正殿に移す20年に一度の式年遷宮を昨年行った伊勢神宮。これまでも旧社殿の一部材を譲渡することはあったが、建物全ての譲渡はほとんど例がないという。池田宮司は「大変光栄なこと。伝統を受け継ぎ、横浜市民の新しい誇りとなるような再建をめざしていきたい」と話す。
譲り受ける旧社殿はかやぶき屋根で総ひのき造り。伊勢神宮と同じ日本最古の建築様式で再建するが、そのままでは都市部の防火基準に適合しないため、建物全体を特殊な遮光ガラスで覆う。現在の本殿は2019年春に解体、同年中に完成させ、20年正月は新本殿で迎えることになる。
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