西消防署と中消防署は9月1日に開設100周年を迎える。1919年に第一消防署(西)、第二消防署(中)として誕生後、関東大震災や戦災を経て現在は横浜の中心地の安心・安全を担う両消防署。それぞれの署長に話を聞いた。
西消防署
100年間、移転や統廃合されることなく開設の地に居続けた全国で唯一の消防署。その矜持もあってか前任署長時代だった2年前からいち早く記念誌作成を手掛けるなど力を入れてきた。宮川淳一署長は「この地で100年動かず歴史と伝統を守ってきた先人達を受け継いで引き継がねばならないという想いが強い。歴史の重みを非常に感じている」と話す。
横浜駅周辺やみなとみらいの開発が佳境を迎えるなど、街の形も近年大きく変化してきた。宮川署長は横浜駅周辺の水害対策や大規模イベント開催にあたってのテロ対策の必要性を挙げ、「より地域に信頼される消防署を実感してもらえるようになりたい」と語った。
中消防署
初代の庁舎は現在の横浜情報文化センターのあたりに設立。現庁舎は3代目で、1976年に竣工した。
100周年のキャッチコピーは「過去から現在そして未来へ―地域防災の襷をつなぎます―」。太田孝署長は「節目の年に署長の任に巡り合い、過去の災害の教訓を外に向けて発信し伝えるのが自分の使命と感じている」と心境を述べる。
中でも伝える必要を感じるのが「自助」の心得。「普段から顔が見える付き合いをしている地域もあるが、温度差があるのが実情。地域の人間関係の希薄さは課題の一つ」とした上で、100周年を機に防災対策に目を向けてほしいと話した。
記念イベントも
両消防署とも記念しイベントなどを行う。西消防署は100周年当日の9月1日、「消防防災ふれあいフェスタ」を午後1時から4時まで開催。はしご車の搭乗体験(抽選制)や、「消防うどん」を限定100食提供する。
中消防署は11月2日から横浜開港資料館で横浜の消防がテーマの企画展示が行われるのに合わせ、11月9日に日本大通りで感謝祭と題したイベントを開く予定。
|
<PR>
中区・西区・南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>