神奈川大学(兼子良夫理事長・学長)は6月30日、一般社団法人横浜みなとみらい21(YMM/坂和伸賢代表理事)と次世代人材の育成並びにみなとみらい21(MM)地区の更なる活性化を目的に包括連携協定を結んだ。今後は同大のMMキャンパス内にYMMの活動場所を設け、連携事業を進めていく。
神奈川大学の「みなとみらいキャンパス」は2021年4月に開校。同大の新設を踏まえ、20年秋に同大・兼子理事長とYMM・坂和代表理事が対談を実施した。そのきっかけからMM地区全体を学びの舞台「街ごとキャンパス」として次世代人材の育成を行う同大とMM地区のエリアマネジメントを行うYMMの特色を生かした連携を目指し、同協定に至った。
今回の協定により、YMMが同キャンパスの一角に多機関が連携した技術開発などを行う場を設置。両者が日頃から人材交流を行うことで、連携した事業の継続性や実効性を高める狙いだ。
具体的協定の内容は、【1】企業と連携したインターンシップなど教育全般に係る支援・協力【2】企業、学生、研究者が連携した共同研究等の充実に係る支援・協力【3】学生、大学教員が就業者や住民と連携したまちづくりの活性化に係る支援・協力【4】企業の研究開発拠点やスタートアップなどと連携したイノベーションのまちづくりの推進【5】社会人等に向けたリカレント(循環)教育の推進【6】来街者の回遊性を高める施策の共同開発などMICE事業の推進・協力の全6項目。
特にイノベーションのまちづくりの推進では、同キャンパスで事業家や起業家の育成を目的とした公開講座をYMMと共同開催し、9月からは兼子学長が塾長を務める「イノベーション塾」が始動する。他にも、リカレント教育の推進では同大が展開する「生涯学習・エクステンション講座」とYMMの「みなとみらいかもめSCHOOL」が連携した共同教育講座の準備も進める。
産官学連携で生きた学びを
協定式で坂和代表理事はMM地区の開発が95%以上進んでおり、エリアの全体像が見えてきたことを紹介し「MM地区が開発から稼働へと進むなかで、神奈川大学さんと多岐にわたる連携でMM地区に新たな価値創造と活性化を推進していきたい」と話す。兼子理事長は、「MM地区は世界的なグローバル企業や魅力あふれる文化施設が集まり、最高の学びの環境。更にYMMと連携することで産官学を交えた生きた学びを展開し、次世代を担う国際人の養成とMM地区で活動するプレイヤーとして活性化にも貢献できれば」と述べた。
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