7月2日から3日にかけての大雨は、熱海市で土石流を発生させるなど大きな被害をもたらした。中区・西区でも土砂流出などの被害が発生。市は、災害別の被害想定を一元化して確認できる防災マップをホームページ上で展開するなど情報提供に力を入れている。
7月2、3日の大雨で、中区は道路2カ所が冠水、また土砂の流出などが4件確認された。西区では藤棚町2丁目の一部および久保町の一部で、擁壁(ようへき)倒壊により高さ5m、幅15mの土砂流出が発生した。
両区とも警戒レベル4にあたる「避難指示」が発令されたものの、雨が強くなったのが深夜ということもあり避難者は中区でゼロ、西区は3人だった。
中区は、2019年8月に災害時放送協定を結んだコミュニティラジオ局・マリンFMの放送で計8回、避難場所開設などをはじめとした災害情報を発信した。
中区・西区ともに梅雨時期に入る6月には、即時避難指示対象区域の全世帯に注意喚起の資料を配布。同区域は「土砂災害警戒情報」の発表とともに市が避難指示を一斉に発令する区域のこと。
同区域は急傾斜地にあたり、中区には6カ所、西区に2カ所ある。西区は災害警戒レベルごとに必要な行動が記載されている避難行動計画作成シートを配った。
複数のマップ情報集約に課題も
横浜市は、風水害の備えとして洪水・内水・高潮浸水想定・土砂災害など複数のハザードマップを作成、公開している。
両区の防災担当者は、それぞれのハザードマップでまずは居住地域の被害想定を把握するよう呼び掛ける。浸水や土砂災害への警戒が必要な地域なのかどうかを知ることで、必要な備えが可能となるからだ。
市のサイトには、災害別の被害想定を一元化して確認できる「わいわい防災マップ」などもある。一方で、インターネットの利用が難しい高齢者などは、複数あるハザードマップを確認するしか手段がないのが現状だ。紙媒体においても災害情報の一元化が課題となっている。
各種ハザードマップは区役所などで入手可能。配架場所などは中区【電話】045・224・8112、西区【電話】045・320・8310。
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