身近な"まちなか"にあるアートを楽しみながら市内を回遊するイベント「ミナトノアート2021」が11月20日から28日まで、中区・西区内のギャラリーや飲食店など、約80会場で開催される。
今年初開催となる同イベントは、「アート」をテーマしたコンテンツを集めて発信することで、市民が街を巡るきっかけや新たな横浜の魅力を発見することを目的に、横浜市芸術文化振興財団が主催する。会場は山手から元町・中華街周辺、横浜駅周辺、山下公園から関内周辺の3つのエリアに分かれ、大人から子どもまで楽しめる展示やイベント、ワークショップなどが行われる。
イベントの幹事を務めるのは、元町で寿司店兼ギャラリーを営む田口竜太郎さん=人物風土記で紹介=と中区内で飲食店やギャラリーなどを運営する内藤正雄さん、画家の大野愛さんの3人。コロナ禍で多くの店舗が休業中だった今年4月、同財団からアートイベント開催の打診を受け、白紙の状態から企画をスタート。地元出身の3人の人脈などを生かして街の店舗や企業に声をかけ、約半年という短い準備期間にも関わらず、最終的には80会場で実施する一大イベントになった。
代表幹事の田口さんは「各店が元々持っているアートコンテンツを持ち寄って企画した手作り感も楽しんでもらえたら」と話す。
地元店知るきっかけに
ギャラリーなどのアートにまつわる施設だけではなく、オーナーのコレクションを飾ってある飲食店など、身近な場所でアートに触れられるような店舗が多数参加しているのも同イベントの特徴だ。「例えば勝烈庵は知っているけれど、店名の文字を棟方志功が手掛けていたり、店内に多くの作品が飾られていることは、カツレツのお店なので知らない方も意外といらっしゃるのでは』と田口さん。「ネットショッピングでは分からない店内の雰囲気やこだわり、店主との会話なども楽しんで欲しい。アートを通して知っている店の新たな魅力を発見したり、知らない店を知る機会にしてもらえたら」
また開港以来様々な文化や芸術が入ってきた横浜で、代々受け継がれてきたオーナーのコレクションから新進気鋭のアーティストの作品まで、市内に点在する新旧のアート情報を幅広く発信することで「アートの世界の多様化」も伝えていきたいと話した。
会場や開催日時、内容は公式サイトhttps://minatonoart.jp/で紹介。
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