1千年の歴史を持つといわれる黄金町一帯の鎮守・子神社(ねのじんじゃ)。その境内にねずみをかたどったオリジナルの絵馬350枚が風にそよいでいる。東小学校の児童や参拝者らが願いをしたためたもので、初めての試みだ。
子絵馬は、昨年10月下旬に2週間ほど境内と参道に展示された。その取り組みが氏子や地域から好評だったこともあり、12月下旬に改めて設置、節分までを予定する。
350枚におよぶ絵馬は、ねずみをかたどった木の板にしっぽに見立てた赤いひもが伸びる。そのしっぽを境内と参道に張られたロープに括り付け吊るす。風が吹くとカランコロンと優しい音を奏でる。
絵馬を手掛けたのはアーティストの杉山孝貴さん(40)=川崎市在住。昨年4月まで黄金町エリアマネジメントセンターの職員として、10年余り同センターと地域をつなぐ役割を担った。
その縁もあって、地域住民から「子ども神輿」など神社を拠点に地域を盛り上げる方策を、4年ほど前から相談されていたという。しかしコロナ禍で夏まつりが2年連続で中止に。そこで、何かできればと杉山さんは子絵馬を企画し、地域住民に提案した。同神社を管理する伊勢山皇大神宮をはじめ氏子からも賛同を得たことで昨年10月下旬の実施が決定。企画名を「子伝(ねのでん)の子流(ねのなが)し」として、絵馬のほかに杉山さん制作のねずみの巣をモチーフにした灯ろう流しも大岡川で行った。
杉山さんは「地域の活動とアートを融合してまちを活性化できれば」と話し、夏まつりに向け絵馬の展示を計画する。
子絵馬は毎週土曜日午前10時〜午後1時、境内で販売中(1枚500円)。境内に絵馬の常設展示も検討中だ。
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