全国早苗会の会長として60周年イベントを手掛ける理容師 宇佐美 勉さん 片倉在住 64歳
「日本の男をカッコよく」
○…日本を代表する理容業界の第一人者。60周年を迎えた理容研究団体「全国早苗会」の会長として10月15日、大さん橋ホールでトークセッション「日本の男をカッコよく」を開催する。テーマは「『こだわり』研ぎ澄まされた『五感』の先にあるものを身につけよう」。「アイディアがひらめくようになれば一流の仲間入りだ」と、理容師にとっての「第六感」の大切さを力説する。
○…神奈川区出身。父も理容師で、幼いころから家業の床屋を手伝うのが日課だった。自然と理容師を志すようになり横浜商業高校の理容科へ。「カットが上手い人がいると聞けば、すぐに見に行った」。目で盗んだ技術は猛練習で自分のものにし、コンテスト上位の常連として頭角を現していった。「四畳半がいっぱいになるくらいにトロフィーを貰ったよ」
○…28歳の時に独立。当時の理容師は、白衣姿が定番だったが、ジーパンに細いネクタイを採用。店名も「メンズビューティウサミ」とした。片倉台団地に移り住んできた団塊世代を意識した店づくりが功を奏し、店は大流行した。35歳で父を亡くし、指導者を目指す。早苗会に入会したのもこの頃。後進の育成にも積極的で、母校で講師を務めるほか、店のスタッフは、内弟子として住み込みで働く。卒業していった弟子は全国各地に60人。それぞれに思い出がある。2010年には、「横浜マイスター」の称号を手に入れた。技能五輪ロンドン大会では、日本人でただ一人、理美容職種の審査委員に選ばれた。
○…息抜きは旅行。常にアンテナを高くし感性を磨いている。孫に話が及ぶと「目に入れても痛くないよ」と破顔一笑。「男がカッコよくないと、女は喜ばない。大人がカッコよくないと、子どもは夢を持てない」が持論で、「日本の男はもっとこだわって生きてほしい」と訴え続けてきた。イベントを機に、西洋理容発祥の地・横浜からムーブメントを起こすつもりだ。
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