元教員による学習支援ボランティアの代表を務めている 長澤 和子さん 大口通在住 67歳
「学び」通じて日々前進
○…区内の私立中高で約40年教鞭をとった元教員。当時の先輩や同僚、地域住民らとともに、子どもたちを対象とした学習支援ボランティアに取り組む。「ものを学んで理解していく過程を体験すると、長い歴史で作られた世界の中に自分がいることを知ることができ、自分も人も大事にできる」とにっこり。参加児童から「もっと開催日を増やしてほしいな」と言われると、「わあ、うれしい」と満面の笑みがこぼれた。
○…小学生のころから歴史好き。高校時代に世界史にのめりこみ、大学は史学科に進んだ。「学んだことをいかすには教師が一番だったけど、当時は教師になりたいというわけではなかった」と、弁護士の仕事に興味を持ち、卒業後は秘書として法律事務所に勤務。しかし、「歴史を通じて人と関わりたい」という思いが湧き上がり、23歳で世界史の教師としての道を歩み始めた。
○…それぞれに課題や問題を抱えた生徒もおり、向き合い方に悩むこともあった。「”子どもたちは成長途中だから間違いを起こすこともある”という先輩方の姿を見て、この学校に腰を据えようと思った」と、子どもの居場所となるクラス作りを考えてきたという。授業以外にもさまざまな業務に追われる多忙な仕事だが、「発展途上の子どもたちに出会い、一緒に成長できて”先生っていいものだなあ”としみじみ感じた。最近は辞めていく若い先生が多いけど、頑張ってほしい」とエールを送る。
○…クリーム時代からの大ファンというエリック・クラプトンの来日コンサートは欠かさず足を運んでいる。「でもやっぱりレッド・ツェッペリンが一番」。学生時代からの趣味である旅行はしばらくしていないが、「ヘイトスピーチだったり、世界は今、他者を排除する動きがあるけど、海外旅行に出かけてたくさんの人と交流したい」と、世界史を専門としていた教師らしい夢を語る。
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