神奈川郵便局長として手紙の大切さを伝える 小嶋 浩さん 新浦島町在勤 58歳
一通の大切さを胸に
○…神奈川郵便局の局長として、神奈川区と西区の郵便物を一手に担っている。15日からは、年賀状の引き受けがスタート。元旦は、郵便物に年賀状が加わり、配達量が通常時の18倍に。この時期を迎え、局内は活気に満ち溢れている。「年賀状で新年のあいさつを交わすのは、日本の文化。皆様に想いの詰まった年賀状をしっかりと元旦に届けられるよう体制を整えていきたい」と意気込む。
〇…出身は埼玉県秩父市。高校卒業後は郵便局に就職。「当時、国の機関で信頼もあり、花形の職業だった。憧れも強かった」と振り返る。郵便物の仕分けや配達など業務を一通り経験するなか、「一通の手紙を送るために、複数の局で何人もの手によって受け渡しがある。1カ所でも滞ると、期日内に郵便物が届けられなくなってしまう」と局間の正確なバトンタッチの大切さに気付いたという。
〇…2009年から局長を任される立場に。バトンタッチを正確に行う管理はもちろん、手紙文化の発信や地域貢献にも力を入れる。横浜市消防局などとタイアップした「火災予防啓発年賀」は横浜市内の住宅火災の出火原因をイラスト化し、元旦に配布することで啓発に協力している。区内の小中学校で手紙の書き方、物流の仕組みなどを教える出前授業や教材提供も行う。「メールやSNSを通じて意思疎通ができる時代だが、手紙で言葉を綴ってきた日本の文化を子どもたちにも知ってほしい」と願いを持つ。
〇…現在は妻と2人で金沢区に住む。海辺の公園を散歩しながら穏やかな休日を送っている。趣味は読書。「戦国時代の下剋上を起こしていく武将の生き様に惹かれる」と歴史小説の魅力を語る。「そろそろ年賀状を書かなくては」と年末に向けての準備も。「年賀状は25日までに投函すれば、元旦に届きます。今年は戌年。イラストにも仕掛けがたくさんあるので注目してみてください」
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