横浜市中央卸売市場の本場長を務める 高倉 徹さん 山内町在勤 56歳
食材の安定供給に寄与
○…朝どれの水産物やみずみずしい青果を扱う食材の宝庫で、仲買人の買い付けで賑わう「中央卸売市場」。市場開設・運営の責任者である本場長に就任したのは、新型コロナウイルスの感染が拡大した4月のことだった。店頭で食料品などが品薄になるニュースを耳にするたび、市場本来の役割である「食材を安定供給する大切さ」を痛切に感じ、責任の重さを実感した。「市場内の事業者の方々と連携し、市民の皆様に安定的に良質な食材を提供する機能を確保し続けたい」と語る。
○…社会を良くするためにできることを学びたいと大学では政治学を専攻し、33年前に横浜市に入庁。「港のある開港地の横浜に、他の自治体とは違う独自の輝きと個性を感じた」と、都内出身ながら横浜を選んだ理由を話す。教育委員会で学校新設や教育計画策定のための企画業務に携わったほか、人口50万人以上の全国各市が連携を図るための指定都市市長会では事務局長を務めた。「思い返せば調整役が多かった」と振り返る。
○…幼い頃から工作好きで、ゼロから工夫して形作るのを楽しむ少年だった。小学校時代は放課後に友人と文房具店に行き、竹ひごなどを買って動力で動く飛行機や車を作っては遊んでいた。大学生になると熱気球の
面白さに目覚め、部員たちでミシンで縫い気球を制作。部長として全国大会への出場経験も。
○…都筑区で家族3人暮らし。趣味は10年前に始めたトライアスロン。外出自粛になる前は、休日にジムでの水泳やランニング、自転車で遠くに行ったりと練習し、横浜大会にも出場していた。今の楽しみは本屋大賞の本を読むこと。愛読書は『クライマーズ・ハイ』で、仕事の壁を乗り越えていく主人公たちに勇気づけられると微笑む。
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