神奈川区長に就任した 日比野 政芳さん 南区在住 56歳
歴史文化の薫り誇りに
○…昨年度に副区長として赴任し、4月からは区政のかじ取りを任された。「地域の方々があたたかく、成熟して落ち着いた雰囲気を感じる」とまちの印象を語り、コロナ禍で社会全体がひっ迫する中、「区民の皆さまも辛い思いをされていると思う。市民に一番身近な行政機関である区役所が、不安を解消してお支えできる存在になれたら」と意気込む。
○…区内では人口の増加が続き、臨海部や羽沢横浜国大駅周辺の再開発も進む。「神奈川宿や開港の歴史もあり、選ばれるまちとしてのポテンシャルを感じる」といい、「宿場町の風情を生かして、当時のコスプレをしながらウオーキングイベントなんてできたら面白いな」と、コロナ収束後には歴史と文化薫る区の魅力を一層発信したいと夢を描く。
○…1987年に入庁。「住民の思いと行動力をサポートすること」をモットーに、戸塚区から分区したばかりの栄区で公会堂やスポーツセンター、図書館などの施設整備にゼロから携わった。磯子区時代は3年間で3本のバス路線を新設したことが思い出深いといい、「これまでお世話になった皆さんとの交流は、今でも大切な財産です」と笑みを浮かべる。
○…大学では文学部で日本文学を専攻し、村上春樹や村上龍の作品を読みふけった。新刊が出るたびに手に取る生粋のハルキストで、「学生時代は読み終わった作品を女の子に貸して感想を共有することもありましたね」と懐かしむ。演劇や美術にも関心が高く、横浜にぎわい座などを運営する市芸術文化振興財団での勤務経験から落語も趣味に加わった。「まさか異動になるとは思わなかったので、内示の前日には休暇を取って浅草で落語を聴いていましたよ」とほほ笑んだ。
|
|
|
|
|
|