ほどがや市民活動センター「アワーズ」のセンター長に就任した 北川 有紀さん 神奈川区在住 34歳
市民活動に若い活力を
○…保土ケ谷区内の市民活動や生涯学習の支援を行う「アワーズ」のセンター長として、心豊かに暮らせる社会の実現を目指して手腕を振るう。アワーズは高齢者の利用率が高く、若い世代への周知が課題という。「保土ケ谷には地域で活動する『人生の大先輩』がたくさんいる。若い世代が来やすい施設をつくることで、地域内の世代間交流を促せれば」と抱負を語る。
○…センター長に就任した4月には施設のホームページもリニューアルし、「いつものまちで新たな一歩」というキャッチコピーも考えた。在宅勤務や外出自粛の影響で地元に目を向ける機会が増える中、地域で活動したいと思っている人にアワーズの扉を開いてもらえたら――。そんな願いが込められている。
○…母子家庭で育ち、地域に見守られながら幼少期を過ごした。大学ではボランティアの授業に熱を入れ、NPO法人のインターンにも参加。大学院卒業後、中区を拠点に活動するNPOに就職した。一般企業に転職後、当時の縁を機に4年前からアワーズで働く。「子どもの頃の経験や学生時代に学んだこと、出会った方とのご縁。一つ一つの経験が今に繋がっています」と振り返る。
○…コロナ禍での生活を通して「地元の昼間の様子や平日の風景って、意外と知らないことが多かった」と感じ、休日は家の周りを散策したり、直売所で地元野菜を購入したりと出歩く機会が増えたという。「何もしない日」と決めた日は韓国ドラマや少年漫画をお供にして過ごし、「一人暮らしの若者視点を経験しています」と笑う。歴代最年少のセンター長として目指すのは、若い活力で施設にエネルギッシュな風を吹き込むこと。利用者の背中を押しながら、自身の成長も誓う。