「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰を受賞した打越公園愛護会の会長 樺澤 弘子さん 新子安在住 76歳
生きがい紡ぐ 憩いの公園
○…草花の手入れや落ち葉かきに汗を流す愛護会メンバーのにぎやかな声が、広々とした公園に響く。新子安の打越公園で20年以上にわたり美化活動などを続ける同会が、「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰を受賞。「愛護会のメンバーだけでなく、活動に協力してくださる地域の皆さんのおかげ」と栄えある受賞に誇らしげだ。
○…新子安北部自治会や老人会、子ども会などと協力しあい、無理のない範囲で和気あいあいと活動を続けている。周辺には子育て世代が多く住み、園内に多目的広場も整備されているため子どもたちにとっては格好の遊び場。「小学生が『何を植えているの?』と花壇を見に来たり、中学生が『手伝うことはありますか』とごみ出しに協力してくれたり。子どもたちが私たちの活動に関心を持ってくれるのはとてもうれしいですね」と、公園の主役たちと交流を育むことが何よりの楽しみという。
○…公園で行われているグラウンドゴルフに誘われたことが縁で愛護会に入会し、3年前に会長に就いた。群馬県の実家では幼い頃から父親の庭仕事を手伝っていたこともあり、植物管理はお手の物。園内のいたるところに植えられた芝桜は、故郷から持ち帰った株を移植してコツコツと増やしたものだ。今では自治会や近隣企業などにも株分けし、花でつなぐ地域づくりに一役買っている。
○…縁あって神奈川区に住んで50年。公園を見下ろせる高台の自宅で夫、娘夫婦と暮らす。「2人のひ孫が遊びに来ると『おばあの公園に行こう』とせがまれるんです」と破顔一笑。病気が回復した夫と再びグラウンドゴルフを楽しむ日を待ちわびながら、公園を舞台に生きがいを紡いでいく。