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公開日:2013.08.30

協同インター慶応大学
患者負担減の検査機を開発
2016年、実用化目指す

  • 協同インターナショナルの三田正弘さん(前列右中央)と慶應大の田口准教授(前列左中央)

  • 完成予想図

 区内宮崎に本社を置く(株)協同インターナショナル(池田謙伸代表)は慶應義塾大学と共同で超高速・高感度分析チップを使った小型医療検査機の開発を進めている。完成すれば今まで数時間かかっていた検査がほんの数秒で済み、治療期間の大幅な短縮など患者負担が減少するという。

 共同開発を進める検査機は腕時計のように体に装着するタイプ。微小な針が装着者の体液を採取、超高速、高感度チップで体の状態や薬の適合などを調べる。従来の血液検査などでは数時間かかっていたものが、この検査機では数秒で結果を出すことができるという。

 (株)協同インターナショナルは、チップ小型化する製作部門を担当する。慶大から参加する理工学部システムデザイン工学科の田口良広准教授が率いるチームは解析装置の仕組み・設計を手掛ける。

 現在は極小化に取り組んでいる。約40cm四方の解析装置を約5㎜四方まで小型化することが目標だ。実用化は3年後を目指すという。

 「医療分野での試みは社会貢献につながる。皆さんの健康維持に役立てれば嬉しい」と同社の三田正弘さん。

 慶大の田口良広准教授は「市と一体となってナノ・マイクロ分野で結果を残す。必ず成功させたい」と意気込みを話していた。

 この共同開発は川崎市の市内中小企業向けの助成事業、「ナノ・マイクロ産学共同研究開発補助金」に今年度、選ばれた。

 同事業はナノ・マイクロ技術を活用した新製品の研究開発を対象に、市が市内中小企業と大学などとの産学連携を支援する制度。補助金の交付は今年度初めて。市内では協同インターの他、テクノガード(株)(中原区)、SCIVAX(株)(幸区)が交付を受けた。

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