宮前区稗原に初の老人クラブが発足した。現在、70代〜80代の会員が「元気」に活動している。発起人で現会長の田村健吾さんは「シニアの地域デビューのきっかけになりたい」と話す。一方、市内の老人クラブは高齢者が増えているにもかかわらず会員が減少しているという。
老人クラブ「ひえばら日新会」は今年4月に発足。会員は現在60人。かわさき記念病院の施設を借りて月1回の定例会を起点に、自治会運営の支援、地域の児童見守りといった地域貢献活動や、高齢者同士の交流や健康づくりを目的とした健康農園づくりに汗を流している。発起人は田村さん。稗原地区の人口が増え「シニア同士による地域づくりや交流が必要」と考えたことがきっかけだ。地元の友人とともに準備。規定の55人という会員数を揃えることを目標に地域を歩いて住民に参加を帯び掛け、今春の結成に漕ぎつけた。それから4カ月、「作った甲斐があった。みな、楽しんでくれている。地域にもっと元気なシニアを」と田村さん。
田村さんは「これからは活動を継続させていくことが大切」とも話す。なぜなら市内の老人クラブの会員数は、高齢人口が増えているにも関わらず減少傾向。市老人クラブ連合会会員数をみると、2012年度の約2万7000人から、16年度では約2万4000人と、およそ3000人減少。理由は老人クラブ内の高齢化。今は若手が70代前半、活動の主軸となる中堅が70代後半から80代というケースが少なくなく、定年後の60代はまだ元気で活動範囲が広く、地域の老人クラブに目が向きにくい。結果、高齢による退会者が増え、入会者の減少数が上回り、組織が先細りしてしまっている。
そんな状況の「日新会」の発足だが、田村さんは「地域貢献ができるのが老人クラブの最大の魅力。それをアピールしながら活動を拡大させたい」と力を込める。
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