宮前区版 掲載号:2017年12月22日号
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等々力硬式野球場 工事再開 35億円増に 土壌改良 3年後完成へ

経済

建設予定地=市提供
建設予定地=市提供

 廃棄物混じりの土などが見つかり改築工事が中断している等々力硬式野球場(中原区)について、川崎市は土壌改良などに対する費用として約35億9千万円の増額を12月補正予算案に盛り込んだ。総費用は約92億8千万円。来月から対策工事を始め、完成は当初計画より2年半遅れの2020年12月になる見通しだ。

 補正予算約35億9千万円の内訳は、廃棄物混じり土や汚染土壌の搬出処分等に概算として約30億円8千万円、地盤改良の追加工事費などに約5億1千万円となっている。

 1967年に誕生し、市内唯一の本格的な硬式野球場として高校野球神奈川大会や社会人野球の大会等に利用されてきた同球場は、老朽化や機能向上のために昨年6月、改築工事を開始。工事後すぐに想定以上のプラスチックや木くずなど廃棄物の混ざった土や、地盤が軟弱で重機が入れないほどの箇所が見つかり、工事が中断していた。

地下から有害物質

 廃棄物混じり土を処理の過程で調査したところ、土壌汚染対策法の基準値を超える六価クロムやヒ素などの有害物質が検出された。地下から検出されたもので、市は人体や周辺への影響は過去も含めてないとするが、その範囲は敷地面積の約3分の1にあたる約1万1千平方メートルに及んだ。最終的に処理する土量は廃棄物混じり土と汚染土壌で計約2万5千㎥になる。周辺の陸上競技場などの建設時には、廃棄物はほとんど出てこなかった。

 昨年以降、役所内や市議会の委員会でも「高額の追加予算をかけてまで野球場をつくる必要があるのか」など議論が重ねられてきたが、市は「球場の建設有無に関わらず、廃棄物混じり土や汚染土壌が確認された以上、処理は避けられない」と説明する。前球場は採石場跡地にあった池を埋め立てて建設され、当時は廃棄物処理法が施行される前で誰が何を投棄したか等の詳細な記録が残っていない。

 市民に対し、市は工期の遅れについて謝意を示し、「野球場整備を心待ちにしている市民のためにもこれ以上の迷惑をかけないよう、対策や工事をしっかりと進めたい」と理解を求めた。
 

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