鷺沼駅前再開発に伴う意見交換会が11日に区役所で開かれた。宮前区役所など3施設の移転の可能性もあり、関心を寄せる区民約200人が参加。賛成、反対の双方の立場から意見が出された。
川崎市は、民間の再開発が予定されている鷺沼駅前の公共機能について、宮前区役所、市民館、図書館の移転の可能性を含めて検討を進めている。来年2月に基本方針案を公表する予定だ。
11日に開かれた意見交換会は、基本方針案に反映するための住民意見を聞く最後の場。約200人の区民が足を運んだ。会場の区民からは「区役所の移転」に対する賛否の声が大勢を占めた。
移転の賛成意見では「鷺沼駅にあった方が区内各地からアクセスしやすく利用しやすくなる」「これからの宮前区の核が必要。再開発がある鷺沼駅周辺を核にすべき」といった声があがった。
反対意見では「大規模災害時に災害対策本部が区役所に設置される。現在の区役所は消防署、警察署にも隣接しており、地の利を考えると移転しない方が良い」などの声があった。
そのほか「なぜ移転なのかが分からない」「移転の検討を知らない人が多いのは大問題だ」「もう少し時間をかけて議論すべきだ」「ホームページなどから一般の区民の声を聞く仕組みをつくるべき」などの声もあった。
川崎市は来年2月の基本方針案の発表後、複数回の説明会を開催する予定。パブリックコメントを経て3月末までに基本方針を策定する。
想定整備費用示す
川崎市は意見交換の資料として「【1】現地建替え」「【2】鷺沼に移転」「【3】市民館・図書館のみ移転」の3パターンの想定整備費用(今後60年間)を新たに示した。【1】は202〜212億円、【2】は185〜195億円、【3】は187〜197億円だった。
この数字について市会議員の1人は「移転の【2】と【3】は現区役所等の資産価値を差し引いたもの。移転の費用を安く見せようとしているのでは」との見解を示した。市当局は「現区役所などを売却する前提の資料ではない」と説明している。
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