放課後などに小学生が過ごす「わくわくプラザ」を管理する川崎市は、来年度から長期休日中の平日の開始時間を30分早め、午前8時に開始する方針を明らかにした。利用する児童や共働き世帯の増加が背景にあり、全113校が対象で今年の冬休みから全ての学校が前倒しで実施する。
開始時間を早めるのは、夏休みや冬休みなどの長期休日中のほか、運動会の代休日になる平日。今までは、学校の開門時間(午前8時頃)にすでに児童が来校している学校があり、プラザ室職員からは夏休みの猛暑の日など児童の体調管理に不安を抱く声があった。早朝から遊びたい児童もおり、保護者からも時間の拡大を望む声があるという。
学童保育の内容充実のために保護者や指導員が結成した全国学童保育連絡協議会(東京都)の職員は「子どもに鍵を閉めさせて登校させるのは親にとって不安なこと。一緒に家を出る家庭が増えるのは良いこと」と話す。
わくわくプラザを運営する指定管理者の一つ(公財)かわさき市民活動支援センターは、モデルケースとして開始時間の前倒しを夏休みに8校で実施。同センターの職員は「スタッフのシフトなどを確認するために実施した。保護者からは好評だった」と話している。
わくわくプラザは、すべての児童が登録すれば利用でき、今年3月の時点で3万6106人(共働き世帯は2万2927人)が登録。1年前の同時期は3万5323人(同2万1366人)で、登録児童数、共働き世帯の利用者は増加している。
基準緩和で人員確保は
川崎市は、人員の配置について、厚労省が定めた「従うべき基準」(概ね40人以下に2人以上配置)に沿って、有資格者等を確保している。しかし、厚労省は基準を来年度から緩和する方針を示しており、同協議会は一人で児童を見守ることも可能になるとして懸念を示す。
市は「今までの基準に沿って、人員確保は進めていく」としているが、利用者増加などの背景から、確保し続けることができるか課題が残る。
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