統一地方選の県議選(宮前区定数3)と市議選(宮前区定数9)が7日に投開票され、県会は現職の自由民主党・持田文男氏(68)と神奈川ネットワーク運動・佐々木由美子氏(51)が議席を守った。立憲民主党の新人・柳瀬吉助氏(51)は初当選。市会は現職サイドが全員当選し、情勢に変化はなかった。
持田氏が最多得票
定数3に5人が立候補した県議選。トップ当選は、前回得票を上回り最多3万票以上を獲得した持田氏だった。午後11時過ぎに事務所で当選確実の報せを受けた持田氏は、支援者と共に喜びを分かち合った。持田氏は「6期24年の経験を次の新しい時代に生かしたい。少子化対策、五輪を契機にした経済施策、教育に注力していく」と語った。
残る2議席は、佐々木氏と柳瀬氏、現職で無所属の飯田満氏(47)の3人が1万1千票台で競る接戦に。佐々木氏が2期目、柳瀬氏が初の当選を決めた。
開票日は選挙事務所に姿を見せず家族と共に開票状況を見守っていたという柳瀬氏。「落下傘で状況が見えない中での選挙戦だったが、ほっとした。ムダや既得権を排除し、財政の健全化に努めていく」と話した。
矢澤氏が市会トップ
定数9に対して14人が立候補し、市内で最も激しい選挙戦が繰り広げられた宮前区の市議選。
現職の引退に伴い、新人が出馬した神奈川ネットの大西いづみ氏(60)を含め、現職サイドが全員当選した。立民と共産、希望の党、あしたのかわさき、無所属の新人は、議席に届かなかった。
トップ当選は自民・矢澤孝雄氏(33)で9821票を得た。矢澤氏は喜びを噛みしめつつ「トップと聞いて驚いているが、前回選挙より勢いは感じていた。選挙戦で訴えた『子育て』『高齢者対策』『防災』『教育』の4本柱の政策を進めていきたい」と語った。
初当選の大西氏は「本当に皆さんのおかげ。皆さんの想いを届け、誰もが住みやすいまちづくりを皆様とともに進めていきたい」と話し、ともに選挙戦を戦った佐々木氏と喜びを分かち合った。
投票率は微増
市議選の投票率は、40・89%。前回選挙に比べ、0・68ポイント増加したが、市内で3番目に低い数字だった。18歳以上に選挙権が引き下げられて初の選挙となり、市議選の有権者数は18万5844人で、前回選挙より1万652人多かった。県議選の投票率は40・74%で前回選挙より0・72ポイント増加した。選挙関係者は「市議選の候補者が多かったため、関心も高くなったのでは」と分析する。
疑義票めぐり確定午前3時
今回の選挙の開票作業で宮前区は遅れがあり、市議会議員の投票結果が確定したのは午前3時1分だった。市内で最も遅い時間だった。
宮前区選挙管理委員会によると、「疑義票」が原因で「石田けんじ」と記入された投票券の取り扱いをめぐり、混乱が生じたからだという。立候補者に「石田やすひろ」氏と「石川けんじ」氏の、どちらとも取れる2人がいたためだ。
区選管の判断は「石川けんじ票」、立会人は「無効」を主張。最終的に投票管理者が「無効」と裁定した。調整作業に約2時間を要した。
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