川崎市は18歳未満の子どもの発達課題に関する相談件数増加などに対応するため、「子ども発達・相談センター きっずサポートみやまえ」を10月1日、馬絹に開設する。療育支援をする地域療育センターと役割をすみ分けし、支援を拡充していく。
センターでは「発語が遅い」「落ち着きがない」など子どもに関するさまざまな悩みに対応。相談員が話を聞き、必要な福祉サービスや対応方法を保護者と一緒に検討する。通園している保育所や幼稚園などと連携し、対応方法の助言や提案を行う。未就学児には必要に応じセンター内の児童発達支援事業所等を活用し支援する。
対象は区内在住の発達に心配がある18歳未満の子どもとその保護者。利用は予約制で、きっずサポートみやまえ(【電話】044・863・7505)で受け付ける。
南部での成果受け
市は、市内4カ所の地域療育センターで障害のある、または疑いのある子どもに関する相談を受け、診療や療育支援を担っていた。しかし相談件数の増加により、受け付けから医師の診断を受けるまでの待機期間が長期化。宮前区を担当する西部地域療育センターをはじめ、中央や北部でも3〜4カ月待つという。南部では1年近くかかっていたが、昨年子ども発達・相談センターを設置したことにより、待期期間は1カ月ほどに短縮。これを受け市は、宮前区と多摩区にこのほどセンターの新設を決めた。他エリアにも今後設置していく。
市健康福祉局担当者によると、2013年から19年までの18歳未満の人口増加率は約1%だが、療育センターの新規相談件数は約34%増。「情報が溢れている中で『他と比べ発達が遅いのでは』と不安を抱える保護者も増えている」と指摘する。療育センターへの相談の約7割が軽度で、生活環境の整備や子どもの特性を理解することで対応可能なケースも多い。相談窓口を新たに開設することにより、医療的支援などが必要な重度の子どもの受け皿を療育センターで確保してすみ分けし、支援体制を拡充していくことも狙いだ。
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