川崎市内産の梅の収穫が5月中旬から始まった。東有馬の農家・持田康夫さん(69)は、38年前から梅の栽培に着手。試行錯誤の末、現在は年間約3tを出荷している。「今年も例年どおり順調に育った。新鮮な梅を食べてもらいたい」と呼びかける。
持田さんは現在、住宅街の中にある約20aの畑で、「白加賀」「玉英」「梅郷」など7品種の梅40本ほどを栽培。昨年からは米ぬかを元肥料として活用し、ふっくらと丸みのある実を育てている。食べ応えのある3Lサイズ(36mm)が中心で、購入者からも「果汁たっぷりでおいしい」と評判という。
今年は、例年より約1週間早い5月中旬から収穫を始めた。ピークは6月上旬で6月下旬まで続く。持田家では年間約3tをJAセレサ川崎の大型農産物直売所「セレサモス」に出荷。妻の眞弓さん(64)は、自宅に併設された加工場で梅干しシフォンや梅ジャムパンなどのオリジナル加工品の販売も手掛けている。持田さんは「今日収穫した梅が、明日にはセレサモスの店頭に並ぶのが都市型農業の利点。新鮮さが一番。ぜひ味わってもらいたい」と話す。
約50年前に就農し、梅の栽培は38年前に始めた。転機となったのは20年前に受けたJAの指導だった。「選定と肥培管理、受粉樹について、教えられたとおりにやったら収穫できるようになった」と笑顔で振り返る。
市農業実態調査によると、市内の梅の延べ作付面積は約332a、収穫量は約1万315kg。セレサモスには昨年、28人の梅生産者が出荷した。
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