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馬絹・吉田さん 千花龍が全国横綱に 土佐犬育てて50年

公開:2013年1月1日

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化粧まわしをまとい横綱らしい堂々とした出で立ちの千花龍と飼い主の吉田さん
化粧まわしをまとい横綱らしい堂々とした出で立ちの千花龍と飼い主の吉田さん

 秋田県鹿角市で昨年10月28日に開かれた土佐犬の全国選抜闘技大会「全国土佐犬連合会・公認第110回全国大会秋田場所」で、区内馬絹の吉田義一さん(68)の千花龍(オス・5歳)が全国横綱に輝いた。

 クラスは中型犬(45キロまで)だが、「試合でここまで闘争本能を発揮する土佐犬は大型犬でもなかなかいない」と話すほど、その戦いぶりに惚れ込んでいる。勝負の決まり手は、攻撃で相手に苦痛の声を出させたり、戦意喪失や押さえ込みなどがあるが、30分の試合時間内ギリギリで勝つことが良いとされている。千花龍は今大会、同じ全国大関で青森県の「新駒」を大会最高タイムとなる29分38秒で下した。吉田さんは「30分で勝負が決まらない場合は両者引き分けだからね。よくやってくれた」と笑顔で話す。

 吉田さんは16歳からその魅力に惹かれ、趣味として数多くの土佐犬を飼育してきた。犬名には代々「千龍」の名をつけ、「千龍」や「若千龍」など、全国に名を轟かせる闘犬を育ててきた。「高いお金を払って強い犬を買うのはつまらない。できるだけお金をかけずに、強い闘犬にするのが醍醐味」と語る吉田さん。その一方で、決して戦績は良くない犬でも吉田さんは同じようにたっぷりと愛情を注ぐ。「見た目は大きくて怖そうだけど、土俵以外ではやさしい甘えん坊たちばかりだよ」と笑う。

 花卉生産者でもある吉田さんが初めて「花」の文字を入れたのがこの「千花龍」。化粧まわしを巻いた堂々たる姿に、終始笑顔が絶えない吉田さんだった。
 

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