同賞は1989年に始まり、季語や定型にこだわらず日々の情景や想いなどを込めた自由な作品を募集。入賞作品は、同社の飲料製品「お〜いお茶」のラベルに掲載されることでも知られる。今年の応募総数は約205万句で、中学生部門へのエントリーは約51万句に上った。
宮部みゆきさん(作家)や、夏井いつきさん(俳人)らによる選評では「リモートワークで家の中にいるという存在感の大きさは、頼もしいもの。父親がいるだけで温かみを感じるという素直ないじらしさが、とてもいい」と評価された。
舞床さんは「とてもうれしいけど、まさか自分がという気持ち。父も受賞を喜んでくれた」と笑顔。コロナ禍で家で過ごす時間が増える中、隣の部屋で仕事に励む父の声を聞き、その瞬間の情景と和やかな気持ちを句に込めた。
陸上部部長や学級委員も務める舞床さん。日頃から周りを良く観察することを心がけたことが、今回の句につながったという。「日常の何気ない瞬間で感じたことを、これからも大切に生きていきたい」と語る。
同中の国語科教員の荒川恭子教諭は、「自身の気持ちや思いを自らの言葉で発信してほしい」と受け持つ学年の生徒たちに課題として同賞の作品提出を課す。赴任した学校で約20年間エントリーし続け、佳作やユニーク賞に選ばれる生徒はいたが、大賞に選ばれた生徒は初めてとのこと。荒川教諭は「俳句を通して自己表現を深めてもらえれば」と期待を寄せた。
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