アルスノバ・ニューイヤーコンサートに出演するソプラノ歌手 小松崎 綾さん 鷺沼在住
深い歌声でドラマ届ける
○…女声高音域のソプラノの中でも、「抒情的な」を意味するリリコに分類される重くドラマティックな声質で、オペラ作品の人物の心情を歌い上げる。1月21日のコンサートでは歌劇「ラ・ボエーム」を披露。「自分にとっても新年最初の公演。若者の群像劇を、すてきなメロディで楽しんでもらえたら。管楽器の音にのせて歌うのもひと味ちがうので、聞きどころ」と気合が入る。
○…幼い頃から歌手を目指していたわけではなかった。中学1年で不登校になり、その後は通信制の高校に通うもスクーリングには出られず。18歳の頃、ふと思った。「このままだと誰も助けてくれない。何とかしなきゃ」。そこで思いついたのが、昔から好きだった歌うこと。情報紙で探したレッスン場を訪れると、音大進学を進められた。必死に勉強して高校を卒業し、歌も一から猛練習。21歳で洗足学園に入学し、卒業後も演奏活動を続けている。平坦な道のりではなかったが「歌だけが人生で最も続いている」と吐露する。
○…鷺沼で育ち、現在も住む。鷺沼小学校在学時の焼き芋、プール、運動会などは鮮明に残る思い出だ。コロナ禍で男児を出産。日々接する中で「子どもがどんどん人間になっていくのを感じる」と笑顔満開。公演や練習があるときは、夫や母親がサポート。地元での子育てには「知らない場所がないので安心。子どもを産んで挨拶することが増えて顔見知りが増えた」と新しい変化も楽しんでいる。
○…常に研究するのがいかに深い声にするか。「ドラマがないとオペラはつまらない。声の強みを生かすことはずっと掘り下げたいテーマ」と熱心だ。目標は「最初から最後まで、主役としてオペラ一本で表現すること」と前を進み続ける。
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11月1日
10月25日