町田市消防団の団長に先月、就任した 飯島 保彦さん 相原町在住 58歳
今度は「救う側」として
○…町田市消防団に入団し36年。幼少期から過ごした地元町田で全5団・400人以上の団員を率いる立場に選ばれた。地域を災害から守るべく活動するなかで、市内全域を統括する本部員・副団長などを歴任。今回、「ぜひ」と推薦の声がかかった。「元日の能登地震のように、災害はいつ起こるかわからない。消火・救助に重点をおいた訓練を重ね、備えたい」
○…入団のきっかけとなったのは自宅の隣家で火事が発生した際、消防団が助けてくれたことだった。その存在を意識するなか、「今度募集があったら入ってみては」と父に勧められ、恐る恐る入団すると気付けば活動にのめり込むように。消火の操法訓練では10年間選手を務め、火災発生時に今度は自分が住民を助けることができた。「訓練が生きた。地域を助ける側として活動できている」と振り返る。
○…父の代から続く相原の老舗和菓子屋「明月堂」の2代目を務める。現在は子どもを加えた親子3代で店を切り盛りし、地元産の食材を用いつつ、季節に合わせた品々を店頭に。来店客の目も楽しませる。励みとなるのは、「美味しかった」という声。「またがんばろうと思える瞬間。これからも、今まで以上に喜んでもらえるものをつくりたい」と顔をほころばせる。
○…団運営で課題となるのは人員不足。女性や若者の入団も進むが、未だ十分と言えないのが現状だ。若い世代にも興味をもってもらい、皆に楽しく活動を続けてもらうには――と考えを巡らせる毎日。消防団に入り、多くの仲間とつながれた喜びを伝えていきたいと思う。「他の団員たちにもそう感じてもらえるようにしたい。地域を守る仲間を増やしていければ」
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