14歳でプロとなり、デビューから公式戦の連勝記録を続ける将棋の藤井聡太四段が注目を集める中、大和市内でも子どもたちの間で将棋ブームに火がついている。
大和駅から徒歩6分の「やまと王将」では、毎週土曜日の午前中「子供将棋教室」が開かれている。代表の高木泰彦さんによると、昨年11月頃から入会希望者が増えているという。
教室に通う子にとって、藤井四段の活躍は大きな刺激になっている。歴代2位となる連勝記録を27に伸ばした6月17日には、13人の小中学生が朝から教室に集まった。
座間から通う新田悠陽(ゆうひ)君は小学6年生。昨秋から毎週バスや電車を乗り継いで通っている。父親に教わり小学1年生の頃、将棋を始めたが、今では父親も「相手にならない」ほど上達。「プロになりたい」と目を輝かせる。
大和中1年の河野快都君は先月入会。小学校4年の頃から始めた。学校の将棋クラブにも入る。目標は弟の巧都君(大和小5年)。「(弟に)勝てるくらいにはなりたい」とはにかんだ。
どうぶつしょうぎ、児童クラブ、アプリ
教室に通う子どもたちの話から、将棋に関する共通するキーワードとして出てきたのが『どうぶつしょうぎ』、『児童クラブ』そして『将棋アプリ』。
『どうぶつしょうぎ』は、「王将」や「歩兵」などの将棋の駒を「ライオン」や「ひよこ」など動物のイラストで表した将棋の入門版のようなゲーム。綾瀬から通う高波新君もこの「どうぶつしょうぎ」にはまり、やはり半年前から将棋教室に通っている。まだ小学1年生だが、藤井四段のことは知っており、「パパに倒せ!と言われた」そうだ。
『児童クラブ』は放課後児童クラブのこと。クラブでの遊びの一つとして、子どもたちは将棋に触れている。児童クラブで友人たちとの対局を楽しんだ後、家での相手はコンピューターに代わる。子どもたちはタブレット端末の『将棋アプリ』で”自主練習”を積む。
今では一般のクラスに通う横浜隼人中1年生の相模泰盛君も小学2年生の頃、放課後児童クラブで将棋の楽しさを覚えた一人。家では将棋アプリのほか、小5の弟と対局を楽しんでいる。藤井四段のニュースは「気になる。あんな風になりたい」と静かに語った。
「やまと王将」は月・火曜を除き、毎日昼頃から夜8時過ぎまで営業。土日などは対局のため将棋盤が空くのを待つ人がいるほどだ。
(問)046・262・2670。
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