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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2024.05.10

20周年を迎えたあつぎ観光ボランティアガイド協会の会長を務める
田頭 文昭さん
厚木市栄町在住 74歳

魅力探し 歩き続ける

 ○…厚木の史跡めぐりやハイキングなどで、35人の仲間とガイドボランティアを続ける。インタビュー中も「この時期はやっぱり飯山」と名所紹介が度々加わった。おもむろに地図を広げ、AOI七沢リハビリテーション病院を指した。ここは室町時代の七沢城跡。10年前に初めてツアーのガイドを担い、情報収集した思い出の地。「参加者が聞くだけで情景が思い浮かぶようなトーク」がモットーだ。

 ○…熊本県長洲町生まれ。有明海に面し小学校の頃から夜釣りに通った。金魚の生産地としても知られ、台風が来ると養殖場から川に溢れた金魚を拾って歩いたという。近所にはよく自宅にお茶を飲みに訪れるお爺さんがいた。繰り返し語るのは郷土の誇り、熊本城。「小さい頃から感化され、今も尊敬する人物です」。思えばこの人がガイドとしての先輩だったのかもしれない。

 ○…全国チェーンの大手スーパーに就職。各地の店で働き、結婚を機に厚木市に移住した。おもちゃ売り場の担当になると様々な新商品に向き合った。ガンダムのプラモデルやルービックキューブなど、売れ筋の仕入れに奔走し、家に持ち帰って吟味する日々。メーカー側のテレビCMを分析し、流れを読んだ。直感どおりにヒットした商品は、今でも売り場に並んでいる。

 ○…退職後に時間を持て余し、職場の先輩から薦められたのが観光ボランティア。自分らしく語るためにはインプットが欠かせず、仲間と勉強会を開き、都内の博物館にも足を伸ばす。活動規模をコロナ禍以前に戻すことが目標だ。「仲間も皆言うんです、寝るだけだった厚木がこんなに素敵な街なのかって」。次の20年に向けて一歩一歩はゆっくりと、じっくりと。発見に満ちている。

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