横内謙介の劇場シアター談義 ―32―
『バッカーズ』
少し前のこと、扉座を表彰したいんだが、ついては新橋の料亭に来てくれないかという連絡が来た。「バッカーズ・ファンデーション」という組織名に聞き覚えはなく、料亭というのが何とも怪しい。けれど賞金までくれるというので役者を連れて行ってみたら、一流料亭の大広間に立派な紳士と芸者さんがずらりと居並び、我々を待ち構えていて下さった。
バッカーズは、バックアップしていく人達という意味で、オーナー型の経営者が数十人集まって、社会貢献事業を行なっているのだそうだ。宣伝を目的としないため、広く名は知られていないらしい。
我々は第13回演劇激励賞・作品賞を頂いた。興行会社製作の大作系は審査対象から外し、劇団や小劇場の公演から、演劇に興味あるなしに関わらず任命された担当委員が年間二十本前後をノルマとして観比べ、選考をするのだという。世話役であるホリプロの堀会長が我が社の公演は受賞できないんだよ、と笑っておられた。
名刺の名を見て驚く著名な名士の集まりだが、財界の人々も、少し新しめの芝居などを観て文化芸術への関心を高めていくべきだという意図もあるそうな。有り難く表彰を受けつつ、我が国の経済人も侮れぬなあと、しみじみ思った。
そして奇遇にも、その受賞作、幻冬舎プレゼンツ『つか版・忠臣蔵』は4月19日、20日、厚木市文化会館小ホールで堂々再演されます。乞うご期待!!
劇作家・横内謙介
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4月19日