伊勢原版 掲載号:2016年10月21日号
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シューベルト国際ピアノコンクールで第4位に入賞した 古川 貴子(よしこ)さん 市内高森出身・ドイツ在住 30歳

キュートな気鋭ピアニスト

 ○…「帰国したてで時差ボケなんです」と笑顔で目の前に現れたのはなんとキュートで可愛らしい女性。自身の資料やコンサートのフライヤーを抱え、妖精が跳ねるような足取りで。「受賞したときはファイナル審査用に用意した曲が弾けないことが悔しくて泣いていました」と予想外の感想がこぼれた。そのコンクールは権威ある「シューベルト国際ピアノコンクール」。しかも初めての大きなコンクールに参加して第4位入賞という快挙なのだ。

 ○…高森出身。ピアノを弾く母の影響で4歳のころから鍵盤に親しんだ。緑台小、成瀬中から秦野高校へ。ピアニストをめざそうと決めたのは、高校2年のとき。進路を決めかねていたときに出会ったのが恩師の演奏。「こんな演奏がしたい」と思った。東京藝術大学を経て同大学院修士課程へ。2009年秋に渡独。現在はミュンスター音楽大学に在籍。欧州での演奏活動が中心の生活だ。

 ○…「来年は挑戦の年」と決めている。大きなコンクールにもチャレンジし、演奏会の依頼があれば積極的に受けたいと。「貴子さんにとって演奏とは」と問いに愛くるしい瞳がピタッと止まり、しばし考えたのちに出た言葉が「今の自分そのもの」。作曲家の遺した作品を、自分の信じる最高のカタチで表現するために日々精進する。だからその自分を通して奏でる演奏は「自分そのもの」だと。

 ○…11月6日には市民文化会館でいせはらフィルと協演、そして12月6日にはクラシック音楽の殿堂といわれる東京文化会館でのリサイタルが予定されている。年末にはドイツへ戻るつもりだ。「地元にずっといると自分を甘やかしてしまうので」と自身を律する姿勢にこちらが居住まいを正してしまう。その地元「伊勢原」の好きな場所は「緑台小学校の裏山の景色」。「たぶん自分の心の奥に子どもの頃に親しんだ風景があるのだと思います」とうれしい答えが戻ってきた。

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