神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

市内の小中学校を訪問し戦争体験を語り伝える 飯田耀子(あきこ)さん 市内浜町在住 80歳

公開:2014年3月1日

  • X
  • LINE
  • hatena

歴史に尋ねる 生きた証

 ○…1945年8月15日未明と記憶している。住んでいた浜町周辺が、火の海に包まれた。それから69年が経ったいま、小学6年生で経験した空襲と玉音放送、その後の終戦体験を、現代を生きる子どもたちに語り続けている。

 〇…現在代表を務める「戦時下の小田原地方を記録する会」には、30年以上前から参加。「小田原市を含む2市8町が、戦争とどう関わったのか」。疑問を持ち、多くの証言を集めようと考えたのがきっかけだ。歴史を調べ続けると、自分の生きた時代に起きたことが分かってきた。

 〇…「終戦当時、わたしはみんなと同じ6年生でした」。小学校での講話会はこう始まる。8月になると耳につくようになるという飛行機の音と、断片的ながらも脳裏に刻まれている戦争の記憶。張りつめた緊張感の中で、日常を顧みなくなるのが「戦争の恐ろしさ」。ささやかなおしゃべりが楽しみという青春だった。「戦中・戦後を必死で生き抜いてきた祖父や祖母がいて、あなたたちがいる。みんなは求められた、かけがえのない命なのよ、って言うんです」

 〇…大学卒業後、箱根町の仙石原中学校をはじめ、5校で教員生活を送った。定年後、子どもたちのために始めた講話会は、ライフワークになった。始まる前は体調がすぐれなくても、杖を片手に話しはじめると、途中から杖を置き、夢中になってしまう。「伝えなきゃ、という思いで気合が入るのかな」と照れ笑いを浮かべた。

 〇…30年以上も語り続ける秘訣は「支えてくれる周囲の人と、自分の内に湧きあがる好奇心」と、柔和な笑みをたたえる。3度の食事はすべて手作り。月に1度の歌声喫茶やフィットネスなど、エネルギッシュな毎日だ。活動に余暇に、人生を謳歌している。だが「やりたいことはまだ半分しかやってない」と、口元を引き締めた。そして「100歳までがんばらなきゃね」

小田原・箱根・湯河原・真鶴版の人物風土記最新6

石黒 太郎さん

(株)籠淸の専務取締役として、本店再建100周年事業を担う

石黒 太郎さん

小田原市城山在住 51歳

4月20日

大曽根 一成さん

「2024 OUR KANAGAWA 展示商談会」の実行委員長を務める

大曽根 一成さん

小田原市曽我光海在住 44歳

4月13日

村場 十五(じゅうご)さん(本名:村場悦郎)

小田原俳句協会の会長に就任した

村場 十五(じゅうご)さん(本名:村場悦郎)

小田原市荻窪在住 77歳

4月6日

津田 かおりさん

箱根湯本の旅館で若女将を務めながらSDGsの啓発に励んでいる

津田 かおりさん

箱根町湯本在住 43歳

3月30日

乾 恒雄さん

県からSDGs表彰を受けた認定NPO法人小田原なぎさ会の理事長を務める

乾 恒雄さん

小田原市酒匂在住 70歳

3月23日

小澤 芳信さん

2023年度神奈川県レクリエーション協会の功労者表彰を受けた

小澤 芳信さん

小田原市栢山在住 91歳

3月16日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月20日0:00更新

  • 4月13日0:00更新

  • 4月6日0:00更新

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook