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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2024.03.30

箱根湯本の旅館で若女将を務めながらSDGsの啓発に励んでいる
津田 かおりさん
箱根町湯本在住 43歳

私たちにもできることを

 ○…SDGsの取り組みによって起こる世界の変化や可能性を体験的に理解するカードゲーム「2030SDGs」。3年前に公認ファシリテーターの資格を取得後、企業や学校でワークショップを行う。参加者の行動が2030年の世界にどのような影響を及ぼすのか、気づきを与える役目。「ゲームを通して SDGsが自分にも関係があることと認識してもらえれば」

 ○…大学を卒業後、旅行会社や証券会社に勤務。約10年前、父親が病気で亡くなり、家業の旅館を継いだ。「時代が流れていく以上、立ち止まった時点で過去になる」。外国人スタッフの雇用や、業務のDX化を進めるなど、新しい取り組みを行う一方で、旅館の茅葺き屋根の維持、寄木細工のルームキーやコップなどを館内で使用して伝統も守っている。

 ○…社会課題を解決していくために重要な世界共通のゴールの「SDGs」。世界規模で掲げる17の目標に対して「関われることはない」と感じていた。考えが180度変化したのは中小企業が集まる経営セミナーに参加した際のこと。カードゲームを体験して「一人ひとりが関係していることなんだ。自分も伝える側になりたい」とそれからすぐに養成講座を受講し、たった1カ月で資格を取得。旅館業の合間をぬいながらルールの暗記や時間内でゲームを進行できるよう反復練習を繰り返した。

 ○…中学生のときから文庫本を一週間で8冊読み切るほどの読書好き。現在も小田原市の図書館で上限の10冊を常に予約して読んでいる。自称「平安時代マニア」で、現在放送中のNHK大河ドラマを見ると「この後の展開やこの人が後でどう活躍するとか、全部解説したくなります」とほほ笑んだ。

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