神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

2018「木のクラフトコンペ」大賞を受賞した 松本 育さん 久野在住 26歳

公開:2018年11月17日

  • X
  • LINE
  • hatena

木の世界で生き、つくる

 ○…受賞の知らせを聞いたのは、同じ木工職人の先輩女性からの電話だった。その後も仲間から祝福が続々と届き「最初は本当かなって。取れると思っていなかったので驚いた」と目を丸くする。「木が持つ美しさを使いたい」と、素材には桂の中でも黒味を帯びた、太古から土に眠る神代木を選んだ。施された細かな寄木は星空をイメージ。「凝っていて、可愛いものが多い」洋菓子屋のパッケージからヒントを得たものだ。接着しては乾かし、ピタリと組み合わせ…構想から3カ月。3度目の挑戦でつかんだ初の栄誉は、史上最年少というオマケつきだ。

 ○…色白で、158cmの華奢な身体。木屑にまみれ、時に重い木材を担ぐようには到底見えない。大阪で生まれ育った幼少期も「内向的」。小学生の頃、本屋で見つけた一冊の手芸本がものづくりの世界を開いた。折り紙や編み物など黙々と作り込み、この頃から「手に職を」と志して、高校卒業後は専門学校へ進学。「ゼロからデザインするより、素材を活かす技術」で勝負する木工を専攻し、就職先を求め寄木の里・小田原へ。厳しい世界に飛び込むにあたり「考え直した方がいい」と受け入れに難色を示されたがめげず、がむしゃらに働いた。あれから6年。今では任せられる作業も増えてきた。「こう見えて根性あるんだよなぁ」と話す勤め先の師匠が、今回の受賞を誰よりも喜んでくれた恩人だ。

 ○…小田原は、東京や箱根の美術館が近い点がお気に入り。休日はゆっくり美術鑑賞に出かけ、創作意欲を膨らませる。とはいえ、ハードな立ち仕事には付き物の腰痛を悪化させないよう、作品づくりも趣味の編み物も休み休み。「つくるのが好き。その気持ちがある以上、職人でいたい」。そう語る目は曇りがない。

小田原・箱根・湯河原・真鶴版の人物風土記最新6

石黒 太郎さん

(株)籠淸の専務取締役として、本店再建100周年事業を担う

石黒 太郎さん

小田原市城山在住 51歳

4月20日

大曽根 一成さん

「2024 OUR KANAGAWA 展示商談会」の実行委員長を務める

大曽根 一成さん

小田原市曽我光海在住 44歳

4月13日

村場 十五(じゅうご)さん(本名:村場悦郎)

小田原俳句協会の会長に就任した

村場 十五(じゅうご)さん(本名:村場悦郎)

小田原市荻窪在住 77歳

4月6日

津田 かおりさん

箱根湯本の旅館で若女将を務めながらSDGsの啓発に励んでいる

津田 かおりさん

箱根町湯本在住 43歳

3月30日

乾 恒雄さん

県からSDGs表彰を受けた認定NPO法人小田原なぎさ会の理事長を務める

乾 恒雄さん

小田原市酒匂在住 70歳

3月23日

小澤 芳信さん

2023年度神奈川県レクリエーション協会の功労者表彰を受けた

小澤 芳信さん

小田原市栢山在住 91歳

3月16日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月20日0:00更新

  • 4月13日0:00更新

  • 4月6日0:00更新

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook