小田急箱根ホールディングス(株)・箱根登山鉄道(株)の代表取締役社長に就任した 抱山(だきやま) 洋之さん 都内在住 62歳
旅の楽しさを伝えたい
○…「地元の方、関係者など多くの方の協力で復旧を果たすことができた。また、社員も本来の業務以外の仕事に取り組んでくれた」と感謝する。コロナ禍で社会が大きく変化する中での社長就任。「今は拡大よりもサービスのレベルアップがテーマ。旅の思い出が楽しいものになるよう努めていきたい」
○…1958年生まれ。東京都出身。小学生の頃は友達と野球や缶蹴りなど日が暮れるまで走り回っていた。また、この頃はグループサウンズ全盛時代。「演奏のまねをして楽しんでいた。お気に入りはヴィレッジ・シンガーズでしたね」と笑う。高校では鉄道研究部へ。夏休みは地方に行き「電車に乗ることを楽しんだ」と、凛とした社長の顔から少年のような表情に。早稲田大学理工学部では、鉄道会社で働くことを目標に勉学に励んだ。81年に小田急電鉄(株)入社。「通勤輸送だけではなく、観光輸送の面を持つ多様性に魅力を感じた」と振り返る。
○…新人に話すことがあるという。「希望する部署で働けるとは限らない。仕事の面白いところを見つけよう。そうするとその仕事を好きになり面白くなる」。入社後は、保線業務や駅改良を担当する部署に配属、その後は交通企画、人事など経験してきた。自身も、面白さを見つけやりがいに結び付けてきた。「できているかどうか分かりませんが」と前置きしつつ、心掛けているのは話しやすいムードづくり。社長室のドアは常にオープンにしている。
○…趣味は旅行だが「今は我慢。楽しめる日は来る」と前向きに。旅先での電車チェックは欠かさない。「注目してしまうのは線路。線路屋の性かな」。孫は3人で、4人目が9月に生まれる予定もあり「楽しみ」と顔をほころばせる。
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