第39代箱根町議会議長に就任した 山田 成宣(しげのり)さん 箱根町在住 50歳
箱根の未来に「只管打坐(しかんたざ)」
○…箱根町議会議員4期目は、議長としての出発となった。人口の減少、新型コロナの影響による観光業の長引く低迷など問題は山積だが、アフターコロナの準備を進めるために民間と行政のパイプ役も積極的に努める。「議会の情報発信など、議会改革も進めていかなくては」。固い決意を胸に、穏やかな瞳が箱根の未来を見据える。
○…芦ノ湖を眺望する元箱根で、興福院の長男として育った。自然豊かな地元で中学まで過ごすと、高校は祖父母の家に下宿しながら都内の進学校へ通った。大学は宮城県へ、卒業後は修行を積むために福井県の曹洞宗大本山永平寺へと、さまざまな環境を経験することで、「箱根を外から見ることができた」と振り返る。
○…地元に戻り、寺院の仕事に就きながら児童養護施設 箱根恵明学園の非常勤職員を20年以上続けてきた。幼い頃から関わってきた子どもたちが大人になり、「働いている姿や母親になった姿を見るとうれしい」と目尻を下げる。そんな自身も、3人の子どもを育てる父親。議会、寺院、恵明学園、「三足の草鞋」を履きながら休む暇なく奮闘するが、毎朝の10分、15分の時間は息子たちとのキャッチボールに汗を流す。「野球少年でね」と、成長が楽しみで仕方ないよう。家庭を支えてくれている妻に「頭が上がらない」と感謝を述べた。
○…「一人でも多くの人に箱根で子育てをしてもらいたい」と、持ち前のフットワークを生かして生活者の声を町政に届ける。モットーは、「笑顔あふれるまちづくり」。「一日の最後に、今日も良い日だったと町民全員に笑ってもらえたら」。道元が説いた坐禅「只管打坐」を身に置き換えて、今をひたすら真っ直ぐに生きる。
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