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第68回小田原市美術展覧会(前期)で市長賞を受賞した 平塚 幹男さん 久野在住 64歳

公開:2015年5月23日

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今こそベストな人生

 ○…「突然やりたくなった」と3年2カ月前に習い始めた木彫。「体力勝負」と毎日5時間ほど彫刻刀を握り、時には眠れないほど肩や手首の痛みに悩まされながら仕上げた作品『2015夏リトルピープル』が、第68回小田原市美術展で市長賞を受賞した。合掌して天を仰ぐ大小さまざまな約90体の一つ目人形で表現したのは「無」。「でも、本当はテーマなんて後付け。見る人がどう感じてくれるか、それが大切でしょ」と、ひょうひょうと語る。

 ○…51歳でコンピューター関連の会社を早期退職。人間関係の閉塞感にストレスを抱えながらも一家の大黒柱として懸命に働いてきたが、3人の子育てが一段落したのを機に緊張の糸が切れた。「サラリーマンはやめて自由に生きたい」と、市の事業を利用して単身オーストラリアへ。農家にホームステイし、次のステージへ向けた充電期間を過ごした。感銘を受けたのはオーストラリア人の生き方。「男も女も細かいことを気にしないし、とにかくダイナミック。そんな姿を見て、こちらも生命力がわいてきた」。自分を飾らず、シンプルに生きる美しさ。そこで得た感覚こそ、今の作品づくりの基礎となっている。

 ○…午前中は自宅の駐車場を活用した工房で作業にあたり、昼はカフェで一服するのが至福の時だ。第二の人生を謳歌する毎日だが、「加齢とともにチャレンジ精神が衰えるのではないかと、切羽詰った気持ちがある」と、弱気な表情ものぞかせる。それでも、「発想力や集中力を鍛えるのに必要」と、美術館巡りや落語鑑賞、登山を欠かさず、精力的に動き回る日々だ。

 ○…今後の目標は「県展で大賞をとること」。一方、「没頭できる趣味が見つかっただけで十分幸せという自分と、他人に評価されたいという自分がいる。作品づくりは誰のためなのか」と、常に葛藤し続けている。ただ、一つ言えるのは「木彫りを始めた今、ベストな人生になった」。

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