神奈川県県西地域県政総合センター所長に就任した 藤澤 恭司(やすし)さん 横浜市在住 58歳
時代を変える行政であれ
○…すらりとした体躯に温和な語り口。本庁と県西2市8町をつなぐ出先機関のトップに4月1日付で就いた。前役職は政策局ヘルスケア・ニューフロンティア推進本部室長だが、県西地域活性化担当部長として小田原市の合同庁舎に席があった時期もあり「新たな赴任というより、戻ったようなった感じ」と笑顔を見せる。それまでも知事室や総合政策課の課長などを歴任。部下に伝えてきたのは「社会は変わる。時代に追いつくのではなく、時代を変える行政であるように」。さまざまな課題に、最前線で向き合ってきたからこその言葉だ。
○…メーカに勤めていた父はいわゆる転勤族。幼少期から引っ越しが当たり前で香川、福岡、東京など「3年以上とどまったことがない」と振り返る。早稲田大学に進学し、ゼミでは憲法を研究した。就職活動で神奈川県庁の採用試験を受けたのは、「県外への転勤が無いから」というのも理由のひとつだった。
○…30代前半で結婚したものの、仕事は多忙を極めていた。「日曜日に起きると、すでに妻と子どもがお弁当を持って公園に出かけてしまっていたこともあった」と苦笑い。あまり遊んだ記憶が無いという2人の息子は、今は社会人と大学生。「会社に人生を決められるのではなく、新しいものを作る人生を歩んで欲しい」と人生の先輩としてエールを送る。
○…50歳半ばを過ぎ弱くなったと嘆きつつも「少し前までは浴びるほど」という酒豪の顔も。新型コロナウイルスの影響もあり、小田原駅周辺の飲食店の多くは休業中。「交通アクセスも良く、資源もあり、それを生かそうと動く人がいる」。冷えたビールを手に、県西エリアについて語りあう日はもうしばらくお預けだ。
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