横浜市町内会連合会が山中市長に「特別市」取組推進の意見書
5月8日
猛威を振るう新型コロナウイルス。その大きな影響は、子育てをする人たちにも及んでいる。
緑区地域子育て支援拠点いっぽ(十日市場町817の8)では、6歳までの未就学児と保護者が自由に過ごせる場を提供している。子どもを遊ばせることができるほか、保護者同士が子育ての悩みなどを気軽に話し合うことができる場だ。
「情報を届けなくては」
だが、そのような集まれる場も今年3月に入ると、開催が困難となった。「子育ての支援をしたくても、保護者たちの声が聞こえない状況になってしまった」と振り返るのは同施設の松浦千恵施設長。保護者もコロナ禍の中、「自宅でどう過ごせば良いのか」など悩みを抱え始めていた。
「このままではいけない。子育てで困っている人に情報を届けなくてはいけない」。同施設では、メールで「何に困っているか」などのヒアリングを開始。そこで集めた情報をブログやインスタグラム、ユーチューブなどで発信し始めた。
その後、5月には、保護者同士が近況報告などを行う「オンラインサロン」も開始した。同サロンでは、同施設スタッフが自宅でできる遊び方なども伝えるなど工夫を凝らしたという。6月からは、人数制限をかけ、衛生面に気を使いながら、集まれる場も再開してきた。また、悩んでいることなどを付箋に書き貼ってもらい共有化する掲示版も用意した=写真。
育児の孤立化を防げ
そこで見えてきたのは、悩む保護者の姿だ。コロナによって、子育てや家事、慣れない在宅ワークなどに追われる保護者がいる。ストレスを子どもにぶつけてしまう親もいる。また、「人と接する機会がなくなり、子どもの心身の発育に影響はないのか」「運動不足による体力低下は大丈夫か」など不安の声も聞かれている。
松浦施設長は「子育ては悩みを抱える連続。その悩みを気軽に話せる場を多くの人が求めている」と言う。同施設で子育ての相談を受けている太田さおりさんは「もちろん、感染を予防することは大切。しかし、育児で悩まないためにも人とのつながりは保たなくてはいけない。育児の孤立化が、コロナによって引き起こされてはいけない」と警鐘を鳴らした。
今後、同施設では、オンラインサロンや、実際に集まる場も継続的に設けていく。松浦施設長は「実際に会うことを望む保護者も多いのが現実。子育てをする人が孤立しないよう、場を提供し続けたい」と話した。
同施設では、集まれる場を設けているほか、電話相談も可能。詳細はHPで確認を。「一人で子育てに悩まず、まずは、相談してほしい」と太田さんは呼びかけている。
【記者雑感】
感染予防は必要だ。だが、それが”子育ての孤立化”を進める結果になってはいけない。
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