2012年から建設事業を進めてきた「横浜北西線」が3月22日(日)の午後4時に開通する。本紙では林文子横浜市長に、北西線開通がもたらす市内経済への影響や観光振興、開通効果への期待などについて話を聞いた。
国際競争力「確実に強化」
-本日は、3月22日に開通を控える横浜北西線についてお聞きします。よろしくお願いします。
「首都高速道路株式会社様とともに整備を進めてきた横浜北西線が、いよいよ3月22日に開通を迎えます。横浜から日本各地へのアクセスを強化する横浜北西線は、まさに横浜市にとっての生命線です。これまでご理解・ご協力をいただいた沿線地域の皆様、ご尽力いただいた関係機関の皆様に、心から感謝申し上げます」
―横浜北西線がもたらす市内経済への影響や、開通効果への期待などをお聞かせください。
「横浜北西線は、2017年に開通した横浜北線と一体となり、横浜港から東名高速道路までが直結することで、所要時間は従来の半分以下の約20分と大幅に短縮されます。国際コンテナ戦略港湾である横浜港の物流機能が大きく向上し、市内経済の活性化が期待できます。
さらに、横羽線・湾岸線を経由して羽田空港にもつながることから、陸海空の交通ネットワークが形づくられ、市民の皆様の利便性が高まるとともに、国際競争力が確実に強化されます。
また、並行して走る保土ヶ谷バイパス等の交通渋滞の解消や沿線地域の生活環境の改善も期待されます」
―近年、地震や台風による大規模な自然災害が全国で相次いでいますが、横浜北西線は、緊急輸送道路にも指定されていますね。
「横浜市では、過去の大規模災害の教訓を生かして、将来にわたり市民の皆様の安全をお守りするために、緊急車両の通行や救援物資の輸送、復旧・復興活動を支える役割を担う、緊急輸送道路の整備を進めています。
横浜北西線の開通により、輸送ルートが多重化されるばかりではなく、災害時の医療救護活動で中心的な役割を果たす、市内13の災害拠点病院へのアクセスも向上するなど、災害に対する備えが充実します。
また、横浜北西線は、周辺環境に配慮し、全長約7・1Kmの約6割にあたる約4・1Kmがトンネル構造になっていますが、最新の防災安全設備を整え、365日24時間体制でトンネル内を見守り、皆様の安全を確保します」
―2012年の事業開始からわずか約8年での開通となりました。地元の関心・期待も高かったように思います。
「2003年の構想段階から、PI(パブリックインボルブメント)を導入し、市民の皆様へ情報をお知らせして、広くご意見をお聞きしながら、ルートや構造等の検討を進め、計画づくりに反映させてきました。
また、建設現場の見学会やフォトコンテストなどを積極的に開催し、近隣の小学生をはじめ、多くの皆様に、横浜北西線への理解を深めていただいています。
こうした皆様の長年にわたるご支援とご協力により、当初の予定から2年前倒し、東京2020オリンピック・パラリンピック前に開通することができましたことに、重ねて御礼申し上げたいと思います。
横浜北西線の開通で、物流のスピードが向上し、人の流れも変わります。南本牧ふ頭では、新たにMC4コンテナターミナルが供用を開始し、みなとみらい地区では、MICE施設やエンターテインメント施設が次々とオープンします。このチャンスをとらえ、物流機能の強化や臨海部の賑わいづくり、防災力の向上など、まちづくりを一体的に進め、横浜をより安全で暮らしやすく、豊かな都市にしてまいります」
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