更生保護法人まこと寮(石渡清元理事長/今号人物風土記)は昨年12月24日、元受刑者の社会復帰に貢献したとして天皇陛下から御下賜金(ごかしきん)を伝達され、横浜保護観察所で実施された伝達式に出席した。
御下賜金とは、社会福祉などの事業に貢献した優良私設社会事業団体に対して、天皇陛下が金一封を贈るというもの。天皇誕生日にあわせて毎年実施されており、今回は全国で計8団体に伝達された。これに対し、寮の安武達裕施設長は、「職員の苦労をご理解いただいた」と喜びの感想を語った。
まこと寮は、法務大臣の認可を受けて昭和39年に設立された施設。出所後に受け入れ先のない保護観察対象者や元受刑者などが6カ月間住むことができ、現在は23人の寮生が暮らしているという。
寮のもっとも重要な任務の1つが、寮生の就職支援。出所後に仕事が見つからないと再犯率が高くなる傾向があるため、職員は協力雇用主として登録している約30社の企業を中心に仕事を探し、寮生の社会的自立を支援している。
安武施設長によると、「再び罪を犯さないためには働いてお金を貯めることが大切」で、仕事に就いた寮生には給与明細書を職員に提示し、将来のために貯蓄することを規則に定めている。
先日は過去に寮で暮らしていた男性が「小さな会社を設立した」と1年ぶりに訪れ、協力雇用主として登録したいと申し出てきたといい、安武施設長は「成長した姿に、本当に嬉しかった」と笑顔で話していた。
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