まだ明るくなる前の早朝６時。東永谷三丁目公園に続々と20人ほどが集まってきた。携帯用ラジオから流れる音をＢＧＭに静かに談笑し、６時30分の「ラジオ体操」の放送に合わせ、輪になって広がる。
「始めたのはもう５年くらい前になるなぁ」と振り返るのは、芹が谷在住の高井桂太郎さん（94）。妻のみつえさん（85）と毎朝公園を散歩していたが、そこで顔見知りになった人たちとの世間話がきっかけだ。
最初は４人で続けていたラジオ体操だったが、通りすがりの人なども仲間に加わって自然と人が増え始めた。今では、多い時には40人近くが集まるという。
雨が降らなければ毎朝出かけるという高井さんは、「実は、住んでいる場所もなんとなくしか知らない人や、名前さえ知らない人もいる」と笑う。だが「朝出てこないと、やっぱり心配になるよ」。緩やかな繋がりが、公園に広がっている。
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